「アニメーション映画の頂点だと思う」かぐや姫の物語 manamboさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメーション映画の頂点だと思う
冒頭から映画の世界に引きずり込まれた。優美で力強く躍動感があって、日本的な自然観、表現様式、美意識に満ちた絵巻物のようなアニメーション。
自分の心に忠実に、生きる実感を求めて葛藤したかぐや姫の限られた、でも永遠の時間。都での豪奢な暮らしも、そして実は月での神々しい穏やかな暮らしも、どちらも自我は殺され、心は他人性に支配される。それと、ときに不安定だけれど、精神が自由で、生きることの実感と愛おしさに満ちた遊動民の暮らしが対置されている。
シンプルで深くて詩的で、芸術性の高さが際立っていた。劇場で観たかったな。
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