「魂に届く作品」かぐや姫の物語 アルビノかじかさんの映画レビュー(感想・評価)
魂に届く作品
余分な添加物を削ぎ落とした、美しく繊細でありながら、とても太い作品でした。
高畑監督自身がおっしゃる通りの最高傑作かもしれません。
話の内容は竹取物語そのものなのですが、キャラと話の展開でグイグイと引き込まれて、あっという間に時間が過ぎていました。
当然ながらただの物静かな作品ではなく、現代人に向けたちゃんとしたテーマがあります。(決して説教臭くはない)
とにかく絵が美しい!いい塩梅に無駄がない!
とあるセリフで、自分は魂を撫でられたように全身が震えてしまって涙がどどーっと。
クライマックスシーンでかかる音楽もすごく耳に残りまして、とっても作品の世界観とマッチして、何故か涙がどどーっと。
いかにも泣かせにいってる感じではないのにです。
久石譲さんの凄さも改めて感じました。
心の奥の眠っていた感覚を起こされるような作品です。
表面的でなく、内面的な感動なので、刺激物に慣れてしまってる人にはひょっとしたら退屈な作品に映るかもしれません。
日本人でしたら、一度でいいから見て欲しいと思う作品です。
本当に素晴らしいと思います!
畑は違えど、これを見せられたら宮崎監督は引退など出来ないだろうなと思いました。
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