「『生きる』ために生まれてきた。」かぐや姫の物語 有馬隼人さんの映画レビュー(感想・評価)
『生きる』ために生まれてきた。
素晴らしい作品だけに真剣にレビューします。
ジブリ作品は久しぶりに鑑賞しました。
これはまさしく今年の最高傑作です。
一言で表すと『居心地の良い映画』!
特筆すべき点は一つ一つのシーンが芸術に値するほど美しいこと。日本の四季折々がアニメーションにより鮮明によみがえります。これは日本のアニメーターしか出来ない風景です。
また、かぐや姫がかわい い赤ん坊から純粋な幼女時代、華麗な大人になるまでの成長の過程を見届けた観客は我が子のように愛着がわき、愛しくさえ見えるでしょう。
私はそんな『我が子』の最後のお別れのシーンでは切なさと腑に落ちない気持ちで大号泣しました。
エンドロールもしばらく動けない状態でした。
多少上映時間は長いですが、テンポも良く笑えるシーンもあります。
主題歌も聞き入ってしまいましたし、声優陣も朝倉あきさんの声がとても美しい。
原作に忠実が故にストーリーに起伏がないと批判もありますが、
シンプルで国民的に親しまれてる童話だからこそ美しいものが出来たのです。
現代だからこそ、この物語を見るべきです。
この作品に出会えて本当に良かった。
コメントする