「ブルース・リーの名言」かぐや姫の物語 ブレイブさんの映画レビュー(感想・評価)
ブルース・リーの名言
考えるんじゃない。感じるんだ。
この作品にはブルース・リーのこの台詞がよく似合います。
かぐや姫の物語というタイトルとは裏腹に、この作品は物語そのものを楽しむようにはなってないように思えます。
これは情緒を感じるための物語なのです。
だからこそ、手描きに拘って四季を野山の自然を丹念に描写しているのでしょう。
その移ろいゆく季節の描写は枕草子もかくやと言いたくなります。
季節とともに草木や花、鳥虫獣といった生き物たちも様相を変えていく姿に、日本の古くからの情緒があるのです。
かぐや姫の感じた、そしてこれからも感じていたかった情緒を観客である我々も感じることで、彼女の心の動きがと自分のそれを重ね合わせ、劇中の登場人物との一体感が得られる。
これはそんな作品では無いのでしょうか?
またそうでなくては、かぐや姫の行動と、それに伴う物語の流れの本質を見誤ることでしょう。
ですから画面から情緒を感じ取れるかどうかで、この作品の評価はガラリと変わるでしょうね。
情緒を感じ取れ無い人には、只々退屈でしかないけど、情緒の分かる人には感動の余韻を味わえる事でしょう。
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