「宮崎駿への挑戦状」かぐや姫の物語 conte_caproniさんの映画レビュー(感想・評価)
宮崎駿への挑戦状
この映画は高畑勲が宮崎駿へ宛てた挑戦状であり同時に感謝状でもある。
東映動画時代から日本アニメーションを引っ張ってきた2人の関係性を考えると実に刺激的な映画であった。
ホルス、ハイジ、マルコ、アン、ナウシカ、ラピュタ、ホタル、トトロ、おもひで、もののけ、山田くん、千尋、ポニョ・・・
まさに日本アニメーションの走馬灯を見るようである。
しかし、高畑勲は過去への追憶だけでは終わらない。
演出とはこうあるべきという信念を貫き、かぐや姫の生き様に新たなアニメーションへの可能性を託している。
日本アニメーションにとって宮崎駿が太陽だったなら高畑勲は月であったのかもしれない。
しかし月には月にしかない美しさというものがある。
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