「人間らしさ」かぐや姫の物語 栄画太郎丸さんの映画レビュー(感想・評価)
人間らしさ
地球(特に日本)は草や花、動物たち。季節に彩られ美しい。だけど、人間の世界はエゴばかり。お爺さんも、公家も、帝も、捨丸も、そしてこの地に来た姫も。感情とリンクした、時に柔らかく、時に鋭い線描が美しいけれども、何かひっかかる人間たち。まさにこれが表現したかったことではないか。醜い人間のエゴ、けれどそれが人間らしく美しい。その地に身を置くことが、この姫の罰。何にもとらわれなければ、悲しみも苦しみもないが、それは幸せなのか。
主演の朝倉あきも力強く美しかったが、相模殿の高畑淳子は流石の仕事ぶりだった。
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