「失った恋人そっくりの存在は立ち直るきっかけとなるのか」ハル 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
失った恋人そっくりの存在は立ち直るきっかけとなるのか
喧嘩別れをしたまま恋人ハルを飛行機事故で失い、塞ぎ込むくるみ。ヒト型ロボット“Q01(キューイチ)”はハルとなり、くるみの笑顔を取り戻そうとする…。
近未来の京都を舞台にしたラブストーリー。
ロボットとか小物アイテムなどのSF要素を除けば、まんま普通のラブストーリーだ。京都の情緒溢れる雰囲気も良い。
キャラデザインを少女漫画家が担当し、主人公二人は美男美女なので、胸キュンポイントも多々。だけどベタな作りではなく、喪失からの立ち直りを真面目に描いていた。
後半は驚きのどんでん返し。実は…。
冒頭、飛行機事故の知らせを受けたくるみの祖父のショックは、なるほど、辻褄が合う。
失った恋人とそっくりの存在は果たして癒やしになるのか。かえって酷ではないのか。
真実を受け入れる事は余りに辛い。
それでも、立ち直れるきっかけとなるなら…。
画は非常に美しく、声優も今人気の旬の面々。
惜しいと言うか物足りないのは、60分の尺。
せめて90分、もうちょっとじっくり見たかった。
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