「土下座を超える究極の謝罪方法とは?あまり笑えなかったけれど、テーマが深くてよいと思います。」謝罪の王様 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
土下座を超える究極の謝罪方法とは?あまり笑えなかったけれど、テーマが深くてよいと思います。
「あまちゃん」も面白かったげど、宮藤官九郎さんの脚本、最近面白いです。
いろんなものを取り入れて、うまくまとめている。
この映画でも、なんとなく内田けんじさん(鍵泥棒のメソッドなど)の映画を思い出させる構成になっていて、面白かった。
笑いの方は控えめだったけど、テーマが深くてよいと思いました。
「謝罪」というのはいかにも日本的なテーマで興味深いです。
たぶん日本人謝罪は、仏教の懺悔(さんげ(”ざんげ”ではなく”さんげ”と読む):自らおかした罪科をそっくり仏様に預けてしまって、これからはしっかり仏道を歩むと決心すること)からきているのではないかと思います。
私も日本人だから、なんとなくとりあえず謝罪してしまいますが、外国では謝罪すると罪を認めたことになるらしく、しない方がよいようです。
でも日本では、罪とか罰とか、どちらが正しいかより、ただあやまってほしいだけの人の方が多いと思いますので、とりあえず自分から謝って、お互いに許しあうというのはいい習慣だと思います。
「謝って済むから、警察はいらない。」とか、「120%許さないなら、150%の謝罪をするだけ。」という台詞は名言だと思います。
ただ日本でも、絶対に謝らない人はいる。
それはそれでいいのかもしれないけど、そういう人と付き合ったり、いっしょに何かするのはかなりたいへんです。
ちなみにアメリカ人は、どうでもいいときにはすぐ謝るけど、訴訟などの関係もあり、重要な場面では謝らないそうです。
中国人や韓国人は、どんな時でも自分の非は認めない人が多いらしいです。
中国人や韓国人みたいな人には、謝罪は逆効果かもしれない。
自分の非は認めない上に、いつまでたってもどんなことをしても許さないし、謝れ、謝れ、もっとよこせ、ときりがない。
日本の外交って、よく土下座外交と言われるけど、土下座が通用する相手としない相手がいると思う。
土下座が通用しない相手には、この映画みたいに「ワキ毛ボーボー自由の女神!」みたいなことでいいのかもしれないと思った。