「恐ろしいけど見てほしい。」凶悪 あきさんの映画レビュー(感想・評価)
恐ろしいけど見てほしい。
ストーリーは重くて決していい気分になる映画ではないのですが、多くの人に見てほしい。
まずは実際の話というところが、震撼する。
藤井の家庭の描写が不要という意見もあったが、昼間に残忍な殺人犯の告白をさんざん聞かされてあの状態の家庭に帰るというところが、ますます陰気な気分に輪をかけるし、逆にあれほど残忍なことをしている2人の家庭は円満だというところが、何とも皮肉。
不気味な音楽や陰鬱な映像もいい。
リリー・フランキーとピエール瀧が強烈に異常な2人を演じ、
主人公の山田孝之はキャラ的には一見普通の会社員なので、下手するとこの2人に全部持って入れてしまうところだが、これがまた素晴らしい。
11段階に分けたという絶妙な心理状態の変化など、計算しつくされてた上での演技だと思うが、どの映画でも本当にこういう人なんじゃないか?と思わせる演技力はさすが!
凶悪犯2人だけでなく、山田さんの演技ももっと評価されていいと思うし、山田さんにオファーした白石監督はさすが。
若い監督の今後が楽しみです。
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