劇場公開日 2013年9月21日

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「【ある死刑囚の告発から暴かれていく戦慄の世界。邦画のフィルム・ノワールの傑作】」凶悪 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0【ある死刑囚の告発から暴かれていく戦慄の世界。邦画のフィルム・ノワールの傑作】

2019年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

 北関東の荒涼とした空気感の中、”先生”(リリー・フランキー)と須藤(ピエール瀧)は”楽し気”に凶行を繰り返す。

 家庭を顧みずに彼らを追う、ジャーナリスト藤井(山田孝之)。須藤の告発状に魅入られてしまった男を哀し気に演じる。

 数々描かれる凶行の中でも、ジジ・ぶぅ演じる牛場悟に無理やり酒を飲ませ殺害するシーンは未だに克明に覚えている。二人はゲラゲラ笑いながら、凶行に及んでいるのだ。
 地獄絵図とはこの事だと思いながら、身じろぎも出来ずにスクリーンに見入ってしまう・・。

 怖ろしいのは、凶行の裏には被害者の親族が”手を下さない”共犯者として存在している事実である。

 この作品を観た衝撃は今でもしっかりと覚えている。

 悲惨な出来事(事実)を描いているのに、観ていてどんどん引きこまれていく程の圧倒的な面白さ。

 山田孝之は今作出演時、
 ”きつかった。1日エナジードリンク5本飲んでいた”
 とコメントを残しているし、
 白石監督の
 ”この作品は社会派と捉えられているかもしれないけれど、これぞ、エンターテインメントと考えている”
 というコメントも凄かった。

<白石和彌監督の時代が始まったと認識させられた記念碑的作品。邦画のフィルム・ノワールの傑作でもある。>

<2013年9月22日 劇場にて鑑賞>

NOBU
アンディぴっとさんのコメント
2021年1月13日

NOBUさん、こんばんは🌃
お仕事お疲れ様でした。レイトショーは何を観るんでしょうね🤗私は最近レイトショーは睡魔に襲われて観れません😅
映画、楽しんでくださいね〜
レビュー楽しみにしてますっ🎥

アンディぴっと
グレシャムの法則さんのコメント
2020年4月27日

白石監督は『ひとよ』が初めてだったのですが、この作品、凄いですね。
ずいぶん印象が変わりました。

グレシャムの法則