アンソニーのハッピー・モーテルのレビュー・感想・評価
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記念すべきウェス・アンダーソンの初監督作
正直、青春群像的な物語はあまり好みではないんだが、相米慎二とウェスは別。
何かに取り憑かれていて奇妙な欲望の発散を通じて正気になって世界に馴染んでいく... 後のウェスにも繋がる、妙な世界へ入っていく丁寧な導入は先に世界観を提示しないと気が済まない、一種のマウントを取らないとダメな神経質なタイプなんだろうなぁ。今なら豊富な資金を元に移動撮影とか駆使してメチャ上手いけど、この頃から試していたんだなぁ。ただ、こうゆう導入の演出に関しては若い頃のヴェンダースの方が上手いね。
オーソン・ウィルソンの明るく突き抜けて憎めない感じ、ジェームズ・カーンのソニーが生きていたらこんな風になったのかなぁと想像してしまうギャング役とか記憶に焼き付けられる瞬間が多々ある。
初めにこれだと迷うね
良い子なアンダーソン
【ウェス・アンダーソンの独特なシンメトリックワールドが萌芽する前の、軽妙なコメディ。】
ー 今作で、ウェス・アンダーソンはMTVムービー・アワード新人監督賞を受賞。だが、彼の作品の大きな魅力である、シンメトリックな画像はごく一部。
コミカル要素の萌芽はやや、感じられるが・・。ー
・「ライフ・アクアティック」まで、二人三脚の如く組んできた、オーウェン・ウィルソンと彼の兄弟がメインキャストを演じている。
・精神病院から退院したばかりの青年アンソニー(ルーク・ウィルソン)は、変わり者の親友ディグナン(オーウェン・ウィルソン)が企てた強盗計画を手伝うハメに。
手始めに、本屋を襲撃してモーテルに潜伏するが、アンソニーはモーテルの従業員のイネスにひと目惚れしてしまう。
やがて彼らは、大泥棒ヘンリーと組んで兵器工場の金庫を狙うが……。
<「ダージリン急行」以降の、ウェス・アンダーソン監督のシンメトリックワールドと、シニカルな笑いを期待すると、やや肩透かしを食らいます。
マア、長編デビュー作ということで、寛大な気持ちで鑑賞したい作品。>
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