「背筋がゾクっとする」コリドー わをんさんの映画レビュー(感想・評価)
背筋がゾクっとする
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背筋がゾクっとする怖さがあり、鑑賞後、部屋の片隅にある暗やみが怖く感じるような余韻の残る映画だった。
ちょっとグロいが、見た目に気持ち悪いモンスターのようなものは出てこないし、「怖い」というより「驚かされている」だけといった類ではない。
心理描写が丁寧で、その分前半はやや退屈に感じられるが、セリフではなく映像で現状を説明していて上手い。
特に精神的な病に侵されているタイラーが、誤ってカップを割った時の友人たちの様子などよかった。
コリドーがなんだったのか謎は残ったままだが、そこに踏み込まなかったことでホラーにありがちな話の破綻や正体の陳腐さを回避できている。ラストで釈然としないものは残るが、あえて明かさなかったのはコリドーを何かほかのもの、例えば権力など、人が争いあって奪うものに読みかえたりさせたいからだろうかと思った。
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