劇場公開日 2013年4月6日

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「【ある男女の再生と希望の物語。心と身体に深い傷を負ったヒロインを演じるマリオン・コティヤールと彼女を不器用に支えアリの姿が印象的な作品。今作には確かなる希望があるのである。】」君と歩く世界 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【ある男女の再生と希望の物語。心と身体に深い傷を負ったヒロインを演じるマリオン・コティヤールと彼女を不器用に支えアリの姿が印象的な作品。今作には確かなる希望があるのである。】

2023年4月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■シャチ調教師として働くステファニー(マリオン・コティヤール)は、ある日事故で両足を失う大けがを負ってしまう。
 過酷なハンディキャップを抱え、生きる希望さえ失っていく日々。
 そんな彼女の心を開かせたのは、不器用だが真っ直ぐなシングルファーザー・アリ(マティアス・スーナールツ)だった。

■個人的な話で恐縮であるが、マリオン・コティヤールさんは、ガル・ガドットさんとゴルシフテ・ファラハニさんとともに、とても好きな女優さんである。
 それは、外見の美しさだけでなく内面の強さも感じるからである。

◆感想

・今作は、二人の何の所縁もなかった男女の再生の物語である。映画の王道テーマであるが、今作品はそれをてらいなく見せている。

・事故により膝下を失ったステファニーに対し、アリは憐憫の言葉を掛ける訳でもなく、普通に接する。
 彼女を、ごく自然に海に誘い、泳がせる。
 - これは、身障者の方から良く聞く事だが、”普通に接してくれることが一番嬉しい”という言葉を思い出す。-

・故に、彼女は彼に身体を委ねるのである。

<アリは不器用な性格により、彼を助けた姉の職を失わせるが、彼は自身の格闘技の高いスキルにより、新たなる一歩を踏み出すのである。
 勿論、彼の傍にはステファニーが居るのである。
 繰り返すが、今作は二人の何の所縁もなかった男女の再生の物語なのである。
 今作には確かなる希望があるのである。>

NOBU
きりんさんのコメント
2023年4月18日

NOBUさんこんばんは、
この映画は「元々は2つの、まったく別の原作をひとつに合体させたもの」なのだそうですね。
それゆえ登場人物2人の関係性に不思議な距離感が醸し出されていて、独特でたいへん面白い。
別々の人生と物語を持つ男と女が出会って、影響を互いに与え合って、新しい人生がケミストリーするこの有様というものは、実は私たちの周りでも日常的に起こっていたことなのかも知れません。家族にしろ同僚や親戚にしろ、特に反りの合わない者同士でその変化は貴重なものなのかも知れません。

僕は相変わらず人間関係にもみくちゃにされている毎日ですが、歓迎出来ない出会いであってもきっと“前向きな何か”が起こっているはずなのだと、自分と自分に関わってくれる人たちのことを思い巡らした映画でした。

しかし、こんなストーリーに再構築してみようなどと思いつくプロデューサーや脚本家のアイデアには、まったく唸らせられます。

きりん

きりん