「優しい人びと」小さいおうち か~ささんの映画レビュー(感想・評価)
優しい人びと
戦前をひとくくりにしか観られなくなっていることに、気づかされた。
戦前も、人びとは笑い、泣き、怒り、小さなおうちで、今のわれわれと変わらない生活を営んでいた。
決して、異常なひとびとではなかったのだ。だから余計に、戦争の悲惨さや、怖さがリアルさを伴って心に入ってきた。
いつでも、狂気の時代になる可能性があるのだ。
タキの遺した手紙を開けるシーンで、ハサミで切り取った後の紙くずを、捨ててあげる心遣いが、この物語に出てくる人びとの優しさを思い出させてくれた。
このドラマに出てくる人物は、歴史に名を残さない人々かもしれないが、みな優しさにあふれた愛すべき人だった。
この後も、優しい人びとが悲しまない世の中を続けていけるように、大人としてしっかりしなくてはいけないと思った。
コメントする