「脇役の魅力が倍増」マイティ・ソー ダーク・ワールド マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
脇役の魅力が倍増
シリーズ2作目で、1作目を観ていないとキャラクター設定や筋書きが今ひとつ分からないだろうと思えるところが多々ある。もっとも、この作品を観に劇場に足を運ぼうという人で、前作を観ていない人は皆無に近いだろうが・・・。
暴れん坊・ソーはジェーンの影響か、落ち着いた正義感溢れる王子になってしまった。そこで引っ掻き回し役として前面に出てきたのが前回の悪役、ソーの義弟・ロキだ。
実際、ロキ抜きでは、この作品はちっとも面白くなかっただろう。
このロキを演じるトム・ヒドルストン、シャープな顔立ちと陰影を持ち合わせ、ハンサムなだけでなく演技力もある。先日観た「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」でもヴァンパイアの研ぎ澄まされた感覚をうまく表現して魅せた。
ヒロインのナタリー・ポートマン。この作品の彼女は存分に力を出し切れていない。役が小さすぎるのだ。かえって、ジェーンの助手・ダーシーのカット・デニングスや、アスガルドの女戦士・シフのジェイミー・アレクサンダーの方が魅力あるキャラに育ってきた。
ソーとロキの母・フリッガによる優雅な殺陣の動きも見逃せない。
セルヴィグ教授が作り上げた装置があまりにもチャチで興を削ぐが、ダブル主演にしたことと脇役の活躍で、なんとか体勢を崩さずに着地。
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