「バックステージものは、それだけでポイント高し。」ウォルト・ディズニーの約束 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
バックステージものは、それだけでポイント高し。
ディズニーのミュージカル「メリー・ポピンズ」(ロバート・リチャードソン監督)の製作の裏話を描いたドラマ。
パメラ・トラバース(エマ・トンプソン)は20年がかりで映画化を申し入れてくるウォルト・ディズニー(トム・ハンクス)をうっとうしいと思いながら、映画化を断わるつもりでハリウッドに出かける。
パメラは見かけは相当の偏屈で、他人と相入れないものをもっている。
この偏屈ぶりを、エマ・トンプソンがギリギリの線で演じている。イヤな女寸前だ。
ハリウッドで専属運転手となるラルフ(ポール・ジアマッティ)が娘の話をしたとき、自分がとんでもない失言をしたことに気づく。
このシーンは涙なしには観られない。
「メリー・ポピンズ」という物語が、自分と父親(コリン・ファレル)のことを語っているので、パメラの子どもの頃の話が出てくる。
ジョン・リー・ハンコック監督は手際よく見せていくのだが、この構成は僕の好みではない。かといってセリフで説明できるようなものでもない。難しいところである。
エンドロールで、録音テープが流れるが、ぜひ本物であってほしい。
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