「見事な最期」四十九日のレシピ ☆くっきーさんの映画レビュー(感想・評価)
見事な最期
家族って、わかってるつもりでいても、いざとなると何も知らい。
母がどんな人だったのか。
空虚が漂う乙美の死後、その空虚を埋めて家族を再生させたのは、
死んだ乙美が残してくれた、生活のためのレシピ。
そして、乙美のレシピを実行するために乙美に頼まれていたという派手な服装で乗り込んできたイモ(二階堂ふみ)と、ブラジル人のハル(岡田将生)。
四十九日は大宴会をして欲しいという乙美の希望を実現するために娘の百合子(永作博美)と乙美の夫であり百合子の父である良平(石橋蓮司)と、イモ、ハルの4人の奇妙な共同生活が始まる。
それぞれのキャストが個性的であるが、皆憎めないキャラクタで、微笑ましい。
そして、乙美のレシピを実行していくうちに明るく、強く変わっていく百合子。
明るく振舞うイモにも、ハルにもそれぞれ抱えている問題があるが、自ら問題の解決へと進んでいる。
何よりも、不器用ながら、娘の心配をし、また、イキイキとレシピを実行する良平が魅力的だ。
生きていく上に大事なことって一体何か。
本当に幸せって感じられることって一体何だろう。
そんなことを、重くならずに考えるきっかけになる映画だ。
今回も、ユニークな役を演じる二階堂ふみ。しかし、今回の映画ではその可愛らしさが全開で振りまかれている。
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