劇場公開日 2012年12月22日

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「力作なるも色々詰め込み過ぎて冗長」ブラッド・ウェポン よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0力作なるも色々詰め込み過ぎて冗長

2019年1月17日
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鑑賞方法:映画館

国際警察のジョンは天然痘ウィルスを隠していた科学者とその家族をヨルダンで護送中にテロリストの襲撃を受けて重傷を負い、一緒に任務に就いていた元恋人を失う。その後貨物船の船員が全て天然痘で死亡するという事故が起こり、ウィルス・テロに対する恐怖が世界中に広がってしまう。ジョンは脳に残った弾丸の破片のせいで余命が2週間と宣告されるが、病弱な母から生き別れの兄ヨウがいることを知らされ、自分の元に連れてきてほしいという母の願いを叶えるため複雑な思いを胸に兄を探す旅に出る。

こんなどストライクな香港ノワールを公開してるのが関東では新宿の一館のみというのは寂しい限り。映画は悪くはない。アクションシーンは相当気合が入ってるし、特に冒頭のヨルダンロケシーンのヒリヒリするような臨場感はたまらなくカッコいい。でもそれが持続しなくて中弛みして睡魔に襲われてしまいました。この手のネタで120分超の尺は厳しい、やっぱり90分切るくらいでないと。それと色々盛り込み過ぎ。だいたい元カノが殺されて、自分は余命2週間で、実は生き別れた兄貴がいて、母に兄を連れて帰ってと頼まれてマレーシアに向かう機中で発作に襲われた自分を助けてくれた医者が実は兄が誘拐することになる科学者で・・・ドミノ倒しのように偶然と不幸が連鎖していくのはいくら何でも都合よすぎ。それに輪をかけて『ミッション・インポッシブル2』や『ヒート』、『リーサル・ウェポン2』といった名作へのオマージュがバンバンブチ込まれてるから忙しくしてしょうがない。お涙頂戴要素をガバっと削って85分くらいにしたらシャキッとするのになと思いました。冒頭とエンディングなんて丸ごと要らないです。

よね