「C級惑星の悲惨」プリズナー・オブ・パワー 囚われの惑星 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
C級惑星の悲惨
ロシア製SFアクションで、本国では大ヒットしたらしいが…
凡作。
原作は名作らしいが、やっぱりSFってのは作り手のセンスだよね~。
隕石の衝突でロケットが他惑星に墜落、主人公は独裁政権と戦うレジスタンス活動に身を投じていく…。
原作発表時も映画公開時(2008年)も当時の政権への批判が込められているのだろうが、SF映画として普通に面白くない。
CGのクオリティーはこの際別にいい。SF映画のレベルはそれじゃない。その世界観だ。
他惑星感がまるでゼロ。地球の荒廃した近未来じゃん。「ブレードランナー」や「マッドマックス」の…いや、敢えて言うまい。
他惑星なのに、特殊メイクを施した者は一人も居らず、皆地球人と同じ顔をしてる。…あ、いや、これは地球型惑星としておこう。
他惑星に墜落したのに、何故か普通に酸素呼吸してる主人公。何故かこの惑星ではちと強い主人公。
ストーリーよりツッコミ所の多さの方こそ気になってしまう中、その最たるは、やたらと目立つ金髪碧目細マッチョイケメンの主人公のルックス。
美女との絡みもあるが、かと言ってそれがフューチャーされてる訳でもなく(って言うか、全然…)、主人公のヒーロー的な活躍って感じでもなく(最後ちょっとあるくらい)、SFアクションの形を借りたもののその面白さに欠け、ただ政治的メッセージだけを反映させたチープ感。
これなら「ジョン・カーター」の方がエンタメSFとして面白いし、独裁政権と対するメッセージ性も「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」やウルトラセブン第43話「第四惑星の悪夢」の方が優れている。
元々2部作を一本に縮めたんだから、面白味が無いよ…。
良かったのは、アメコミ風のOPタイトルかな…(^^;