劇場公開日 2013年11月2日

「イカレタやつら」セブン・サイコパス スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5イカレタやつら

2016年2月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

主演のコリン・ファレルが巻き込まれる側と言うのはなかなか新鮮でしたが、でも新鮮味よりもどちらかと言えば違和感の方が上回ってしまったかなぁ。
そもそもハリウッドの脚本家にはとてもじゃないが見えないし、むしろコリンの方がサイコパスが似合う気がして、違和感は拭えなかったですかね。
まあ周りのイカレタやつらを演じた曲者俳優達のおかげでまずまずは楽しめましたが、現実と虚実が入り混じる展開のストーリーは、個人的にあまり得意分野ではなかったこともあってもう一歩乗り切れずでした。

特に前半がかなりダルかったですね。
「セブン・サイコパス」なる作品の脚本を書こうとしてもアイデアが出てこないコリン、そこで友人サム・ロックウェルの協力を得ていろんなパターンでアイデアを搾り出す訳ですが、とにかく展開がユルくてかったるい・・・けど、これをちゃんと見てないと後半楽しめなくなるんで、ここは我慢って感じでしたね(苦笑)

虚実がいつの間にか現実に進出する後半は、キャラのぶっ飛び具合もあってまあそれなりには楽しめました。
サム・ロックウェル節全快なビリーのキャラはまさに彼しか演じることが出来ないキャラで、主役を完全に凌駕、裏稼業の相棒役クリストファー・ウォーケンの存在感やマフィアのボスのウディ・ハレルソンのキレっぷりも特筆物で、彼らが入り混じった事実は小説よりも・・・なぶっ飛んだ終盤の展開のおかげで、まあ何とか楽しめる作品には仕上がった印象でしょうか。

それとラスト、この騒動を通してのコリンの成長ぶり?も見所と言えましょうか。
ここも脇役トム・ウェイツがいい味出してましたね!
サイコパス達が時折主人公に見せる優しさも、心憎い演出でした。
しかし脚本家ってホント大変な職業だなぁ・・・特にサイコパスが登場する映画を描こうとするには、サイコパスを知らずして書けずですもんね(笑)
それにしても女優陣の使い方が贅沢(と言うかもっと見たかった)、オルガ・キュリレンコはあれだけかい!

スペランカー