「●下品さは裏テーマの照れ隠し。」ピッチ・パーフェクト うり坊033さんの映画レビュー(感想・評価)
●下品さは裏テーマの照れ隠し。
王道。おじさんにはストライクの選曲。ストリート対決やクライマックスの躍動感に、ゾクゾクする。
アナ・ケンドリックに惚れる。レベル・ウィルソンの衝撃。
小声のコリアンの吐く毒が好き。アメリカ人はゲロが好き。
と単純に楽しめる一本だが、実は深い裏テーマがある。(考えすぎ?)
鍵を握るのは映画「ブレックファスト・クラブ」。内容すっかり忘れてたけど。
境遇のちがう学生たちがそれぞれの価値観を理解しあって、朝までに仲良くなる話。
アカペラも同じで、人種や体型ちがう人たちが入ることで声の層が厚くなるのだとか。
ひとつの価値観に固まったグループではなしえない。多様性の妙。
ルームメイトの無愛想なコリアン登場の謎も、ここにあるのかも。
「私は人を拒絶するの。楽だから」「でも、孤独だろ」言い得て妙。
あきらめるのはカンタンだけど、頭下げて人は大人になるんだね。
そこから生まれる化学反応が素晴らしい。
蛇足だが。考えてみると80年代の曲が多いのは、「ブレックファスト・クラブ」主題歌’Don’t you(forget about me?)’に寄せに行ったのかもしれない。
シンプリーレッド懐かしい!と思ってたら、シンプルマインズだった…。鑑賞後、思い込みからこの曲が見つからず、苦労したわ。
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