「原作の空気感は良く出ている・・けれども」聖☆おにいさん(2013) ハチミツ舐太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
原作の空気感は良く出ている・・けれども
原作は全巻読んでいる状態で、鑑賞。
原作の空気感は良く出ていたと感じた。
あのまったりした感じを良くだせたなぁ〜と思う。
また、作品の良さを消さずに上手く映画化されているな、とも感じた。
そして、思っていたよりも悪くはない。
原作が、1話完結型なので、映画にするには、少々辛い部分があるのは、
仕方ない。しかし、それを季節毎のエピソードで上手く繋げているのには、
好感を持てた。
また、原作で出てきた小道具が、違う季節に移るといきなり部屋に置かれていたりして、途切れている間にも物語は進んでいる。
という魅せ方の工夫があり、こういうのは、映画としてステキな演出だなと思う。例えば、仏像とか、新撰組の半被とか...。原作ではちゃんとエピソードとしてあるけれど、あえて出していない。
でも、季節毎に話が途切れてゆくので、ブツブツ千切れた感じを持つのも確か。20分程度のアニメを続けて観ているような気分になったなと。
他方、夏のエピソードのガキ大将の話は、どうかと思った。
主人公は、あくまでもあの二人なので、人間の子供目線の話はいらないんじゃないかなと思う。割り箸鉄砲で狙うのは別にアリだと思うので、脇役として狙うという話であって欲しかったな。
また、途中までは、画面の端の方で宇宙キターとやっていて、(多分、子供が部屋でテレビ観ながら言っていた気がする)その演出は良いなと感じていたのに、くどい位に、それもメインで宇宙キターが入ると・・・食傷気味にもなる。フォーゼは嫌いではないので、ちょっと嬉しかったが、あそこまでやると、話が分からなくなるなと、残念な感じになった。
でも、何故フォーゼ??
個人的には秋の話が好みかな。程よいハズシ具合いが、ヒットした。
あの二人が特売に来ないなんて、何かあったのかしら?と街の人が会話しているのは、好きなシーンだ。
声優がプロでないので、どうだろうかと思っていたが、割と合っていたのでは、と思う。好みの差かも。
私は映画になって、主人公の二人のやり取りが、ややBLよりに一歩踏み込んだ感じを受けた。多分、話し方のせいかなと思うが。もうちょっとその当たりのバランスを考えても良かったのではないかなと・・。正直途中、何度か引いてしまった。
でも、これでいいのかな?良く分からないが。