「模擬家族をハートフルに描く作品。主演のアプリールちゃんが可愛い過ぎますぅ~!」メイジーの瞳 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)
模擬家族をハートフルに描く作品。主演のアプリールちゃんが可愛い過ぎますぅ~!
家族の物語として以前見た『キッズ・オールライト』はとても感動しました。この作品は『キッズ・オールライト』と同じスタッフが作っているそうなのでとても期待して参加しました。
期待通りとてもハートウォームな作品で、じんわり涙がこみ上げてきました。当時6歳の主演オナタ・アプリールちゃんの演技がとても自然で、演技だと思えません。そして、可愛いを超えて、人を引き付ける魅力溢れる子供なんです。彼女を見ているだけで満足できることでしょう。そんなメイジーだからこそ、両親それぞれの再婚相手もメロメロになって、わが子同然の関係になって行くのも頷けます。
昨日の試写会では、そのアプリールちゃんを生で見てきました。作品では6歳でしたが8歳に成長したアプリールちゃんは、もう大人びた美貌を感じさせます。キラキラ輝くようなオーラを放つ存在感のある「子役を超えた女優」さんでした。超可愛いいハート
でもとってもシャイで、舞台挨拶では緊張してほとんど語れないのですぅ。腰をくねくねさせて恥ずかしそうに語るアプリールちゃんも可愛くて、観客から大拍手!なのに演技では凄く自然なお芝居ができるところが、意外でしたね。
作品のテーマは両親の離婚と、そこから作られる新たな家族の形。
両親が離婚して、親権が10日ごとに交替し、それぞれの両親の自宅を行き交う変則的な生活を強いられるメイジー。ところが、父親は国際的な不動産ブローカーで、母親もまた世界的に人気のあるロックシンガーなのでツアーに明け暮れる日々。多忙な両親からおいけてぼりを喰らうメイジーは、仕方なく両親の再婚相手であるリンカーンとマーゴを頼るようになって…。
メイジーの魅力は、再婚相手までくっつけてしまうのです、なんと!そこで始まるのは、リンカーンとマーゴとのまるで親子のような共同生活。疑似家族を描いた作品として、『家族はじめました』があります。この作品は、両親が突然死んで後継人に指名された男女が親代わりになって、やがて恋愛関係になって行くというストーリーですが、本作の方が疑似家族になっていく過程が自然だと思います。
リンカーンとマーゴの間ではしゃぐメイジーの姿が、とっても幸せそうで感動しました。
こうなる前には、リンカーンとマーゴの双方も身勝手な両親から、離婚を突き付けられていたのです。マーゴなんて籍も入れてもらえず、そのため鍵を忘れたら、部外者としてマンションの管理者から自宅に入れてもらえず、入り口で泣き崩れていたのです。そこへメイジーが偶然やってきます。そっと肩に手を差しのべて寄り添う姿に、メイジーの優しさを感じて、クグッときましたねぇ~。
ラストはマーゴたちが暮らす家に、突然母親のスザンナがツアーバスごと乗り付けて、メイジーもツアーに同行させようと、カモンと命じます。ファイナルアンサーですね。
どうなるか、皆さん察しはつくでしょう。本作は、血のつながりばかりが家族であるとは限らないという家族の形を、辛らつながらも温かな珠玉のストーリーに仕立てました。 両親の身勝手さに翻弄されつつも、自分の未来を開いていくメイジーの必死な行動に思わず感情移入されることでしょう。