「悪の凡庸さ」ハンナ・アーレント ryuryuryu4さんの映画レビュー(感想・評価)
悪の凡庸さ
「HHhH」の読後、「アンナ・カーレント」と「スペシャリスト」とアドルフ・アイヒマン裁判関連の映画を連チャンで。
命令書「私は…を命じる」の「私」は私ではなくて、命令をした上司のことだと。つまり、自署さえも命令下では自署でないと。
そんな優秀な役人の「悪の凡庸さ」について考えさせられる。
優秀だと自覚している人間のあまりにつまらない悪意のある凡庸さについて。
全体主義とはいえ抱えている理想において、人としての良心を欠如してしまって歯車に納得してしまったアイヒマン。
その意味では戦時下かどうかは関係なく難しい問題だなぁ…と。
良心や自我さえも消し去ることがその時代の理想主義者としての彼の方向であって、それは人のあり方から逸脱しているとわかっていても、主義に反することはできなかった。
「後悔とは子供がするものです」とのこと。
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