「エネルギッシュな映画」フラッシュバックメモリーズ 3D 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
エネルギッシュな映画
交通事故で記憶力が減退してしまったミュージシャンのドキュメンタリーというので、さぞしんみりした映画だと思っていたら、その演奏させる音楽が非常にエキサイティングでエネルギッシュでドラッギーだったので驚いた。
おそらくスタジオライブに記録として残っていた映像や日記などを背景に合成する形で状況が構成されていた。非常に深刻な内容なのにエキサイティングで生命力溢れる音楽で見ていて暗い気持ちにならなかった。またGOMAさんの描くドット絵みたいなのが配色がとてもきれいでそれもまたエネルギッシュでドラッギーだった。
終盤、GOMAさんが用いるトロンボーンのように伸び縮みするディジリドゥがすごい迫力で顔に突き刺さりそうだった。
私事ですが、もう25年くらい日記をつけているんだけど、その日記は読み返すことが全くなく、日記をつけることで安心して覚えていなくてもいいような気分になってしまうのか、余計に物忘れがひどくなっている。またその物忘れを自分に都合よく使っている場合もある。そんな事とは比較にならないくらい深刻なGOMAさんの事故なのだが、記憶とは一体なんだろうと考えさせられた。
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