「全部乗せ!愉快痛快アクションコメディー時代劇!」隠し砦の三悪人 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)
全部乗せ!愉快痛快アクションコメディー時代劇!
イヤ〜〜 面白かったわ!
さすが黒澤!さすが三船!
有名な話、公開順の一番初めの
『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』
のモチーフとなっている作品です。
時代的には応仁の乱の頃でしょうか?権力者同士の領地争いが続く中
百姓でも戦のドサクサで褒美や大金が手に入るかも?と欲だけは深いけど
実際には何にも出来ないダメな2人の男が耳にしたのが、
隣国に攻められて落城した城主の姫が莫大な金を持ったまま、
何処かへ行方を眩ましている。
見つけて捕らえた者や密告した者には褒美が貰える。
この話に飛びつく欲深い二人の前に現れたのは
素性不明のやたらと偉そうで腕っぷしも強そうな1人の男!
さて、この3人の間に何が起きるのか!
コメディーであり、人間の欲深さのドラマでもあり、
乗馬や一騎打ちなどの戦闘アクションでもあり
侍の忠義ものでもあり、
戦国版「ローマの休日」でもあったりします。
全部乗せ!愉快痛快アクションコメディー時代劇!
なので難しく構えず気楽に観てください!
で、月に8回ほど映画館に通う中途半端な映画好きとしては
改めて三船敏郎が外国人に受ける理由が良く解る。
目鼻立ちのはっきりした顔立ちに腹に響く低音、
大きな力強い体躯なのに、動きは軽快で娘っ子一人くらいは
肩に担いで走れるくらいの身体能力の高さ!
画面に現れただけで無条件で主役!
ヒーローでしかない存在感。
言っちゃ悪いが「シャン・チー テン・リングスの伝説」なんか
誰が主役か最初はわからないでしょ!
(あれは普通で居たい人が否応なくヒーローになる話なので
仕方ないか~~)
そんな隠しきれないヒーローオーラを持つ三船と
絵作りに一切、妥協しない黒沢の奇跡のコラボです。
だまされたと思って若い人に見て欲しいです。
次に名古屋の名画座で観たのが「酔いどれ天使」「野良犬」「天国と地獄」の三本だてでした。凄い時代でした。
三船敏郎はまさに映画スター、アクションスターですが「生きものの記録」のような作品もありますし、「影武者」「乱」は三船さんだったらもっと面白くなってたと思います。