「ラストはサッパリ」LOOPER ルーパー えらさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストはサッパリ
見たきっかけとしてはブルース・ウィリスです。『RED リターンズ』のためにブルース・ウィリスの映画を見ておこうと思って見たので、なんかウィリス(30年後の主人公)の役回り的にちょっと残念でした。あれじゃ悪役じゃないですか…。嫁さんのために頑張るのはいいけどやり方が…もう少しどうにかならなかったのか。しかしながら30年の間に強くなった主人公役としての説得力はかなりありますね。ダイナーでタイムトラベルについて聞かれてキレるシーンは笑いました。
とは言え単純に一本の作品として予想外に楽しめた。
まず、初めて映画のファーストショットで「えっ!?」と声を出してしまいました。何が起きたのか分からなかったからです。絵面がシュールすぎます。タイムトラベルの描写が斬新。手法としてはカメラと編集さえできれば素人でもできるような手法なのですが、まさかハリウッド映画でこんなのが見られるとはw『ターミネーター』とか『タイムマシン(2002)』みたいなのを想像してたので素直に驚きました。これで一気に引き込まれましたね。
シド坊やの子役は末恐ろしいですね。子役に恐怖を憶えたのは初めてです。なんだよあの顔…
これは余談ですが、映画『クロニクル』が大好きなので超能力要素は「おっ!?」って感じでした。というか、シド坊やが完全にアナザーアンドリューなんですよね…。彼は愛してくれる人の不在故に超能力を暴走させてしまいますが、シド坊やはその逆を行ったという。シド坊や周りの要素を気に入った人に『クロニクル』を是非オススメしたいです。
割と退廃的な未来描写も好み(『ミスター・ノーバディ』みたいなやつはあんまり…)です。
様々な要素がつめ込まれているところは評価が別れそうなところですね。タイムトラベル、ガンアクション、親子愛、超能力、犯罪…だからなんかこれまで見たことないような雑多な印象。でもラストはスッキリ終わるから素晴らしい。