「The battle of the five armes. ピーター・ジャクソンの中つ国の物語、見事に完結」ホビット 決戦のゆくえ アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
The battle of the five armes. ピーター・ジャクソンの中つ国の物語、見事に完結
「ロード・オブ・ザ・リング(以下LOTR)」の企画から数えるとピーター・ジャクソンがこの中つ国サーガに費やした期間は17年にものぼるらしいです。それだけ人生をかけた作品の完結編、実にお見事でした。
副題の「5軍の戦い」が示す通り、この最終章は戦いに次ぐ戦いで、物語の大半が大迫力のバトルシーン!三部作であり、前作までで既にキャラクターは描いてしまっているからこそできる力業。こんな映画はなかなか他には見当たりません。
ビルボのマーティン・フリーマンの口をモゴモゴさせる動きは何となく真似したくなりますね。ガンダルフのイアン・マッケラン、歳を感じさせず良く働いて頑張ってます。レゴラスのオーランド・ブルーム、アクション担当として相変わらずあり得ない動きをしています。バルドのルーク・エヴァンス、冒頭から美味しい所を持っていきます。ガラドリエルのケイト・ブランシェット、問答無用に強かったっす。そしてサルマンのクリストファー・リーの最期の勇姿。
色んなキャラクターに見せ場が有るのですが、なんと言っても今回は1度闇落ちしても自分を取り戻すトーリンがカッコ良いのです。「皆が金ではなく家族を大事にすれば世の中はもっと楽しくなる」トーリンが最期に語る言葉がグッときます。リチャード・アーミティッジが心が蝕まれていくトーリンを見事に演じきっていました。
他のドワーフもキャラクターが立っていて、闇落ちしたトーリンに涙ながらに苦言するドワーリン、夜中に抜け出すビルボをあえて見送るボフール、やっと頭の斧が抜けたビフール、悲哀のキーリとフィーリ。こんな濃いオッサンばかりの映画も類を見ないですね。
ちなみに白髪のお爺さんドワーフ、バーリンや若手ドワーフのオーリはこの物語の後にモリア坑道でオークを相手に討ち死にをします。「LOTR」の一作目「旅の仲間」ではギムリがそのお墓を見付けて慟哭する場面があります。
また今回トーリンがビルボへ友情の証として渡したミスリルの鎖かたぴらは「LOTR」で名剣スティングと共にフロドに引き継がれます。色々と「LOTR」に繋がる場面が出てきてファンには嬉しい限りでした。
劇場公開版だと最後にどうなったかわからなかったアーケン石ですが、エクステンディット・エディションではトーリンと一緒に埋葬されるシーンが追加されています。ってかここは劇場公開版にも必要だったのでは?
とにもかくにも、これにてピーター・ジャクソンの中つ国の旅は終わりを告げます。映画のラストでビルボがマーティン・フリーマンからイアン・ホルムに変わった時には繋がった感がハンパ無かったです。原作者のJRR・トールキンの「神話」を見事に受け継いだ作品でした。
グッジョブ、ピーター・ジャクソン!!
再鑑賞履歴
2022/1/3
お正月休み中つ国再訪第3弾
トラ吉さん、コメントありがとうございました。
すみません、三國志良く知らないので黄忠がわかんないっす😣
「指輪物語」の原作は読んだのですが、その他は「中つ国読本」という解説本の知識だったりします。「LOTR」の時にアラゴルン87歳、そして享年は210歳。長生き‼️