「矛と盾」図書館戦争 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
矛と盾
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焚書はレイ・ブラッドベリによる小説「華氏451度」(1953)でも知られているが権力者にとって不都合なものは抹消、弾圧が常套手段なのでしょう、古くは紀元前213年秦の始皇帝によるものから、ナチス・ドイツ、日本でも天保の改革や戦後GHQによる図書狩りがある、対象は皇室や国粋主義関係が主だったようだが戦後5年間も行われ警察、文部省も従わされた、抵抗すれば処罰されたらしいが憲法上も法律上も何の権限で行ったのか曖昧なままだったようだ。
そんな実状に危機感をもったのだろう”図書館の自由に関する宣言”(1954)は社団法人日本図書館協会が掲げた本物です。
自衛隊愛の強い作者だから軍隊が暴力装置という意識は薄いのだろうが図書隊というのも突飛な発想ですね。自衛隊全面協力の訓練風景など彼女の作品らしいです。
図書館に限らずテロ行為は犯罪なのだから警察の仕事でしょうし、戦争と言うより、紛争もしくは団体抗争のレベルでしょう。国家組織のメディア良化機関が民間に武力行使する道理はミャンマー並みの軍事政権下としか思えませんし広域地方行政機関が国家機関に対抗して武装できる図書館法とはもはや私の頭では理解不能です。
何でこんなややこしい自衛組織を作ったのか、ひょっとして有川さんは自衛隊の法的根拠さえ曖昧な実状に一石を投じたくて一計を案じたのかもしれませんね。
人気の若手俳優を起用して恋愛要素もそつなく織り込んでいますが最悪のディストピアものにしか映りませんでした・・。
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