「戦争と戦う」高地戦 Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
戦争と戦う
クリックして本文を読む
完成度が高い軍記物。巧みな脚本に吸い込まれる。同じ民族同士の争いという無情さを背景に、組織の理不尽な判断や、チームとしての連帯、戦場での流儀、侮れぬ敵、無慈悲な結末と、案内役であるシンハギュンの眼を通して一枚一枚カードを切ってくる。
登場人物のキャラも立つ。応答する役作り。若大尉のかつての顔と皆を鼓舞する今の顔の違い。モルヒネに手を出す時の表情。そして終局。ガンダムが朽ちて膝をつくがごとく。スナイパーの静かな表情。それが崩れるから心に響く。敵の大将とこちらの軍曹・新兵も印象的。チームを統率するコスの憎めなさ。哀戦士である。
エンターテイメント要素が高くて、これをどこまで事実として見てよいか、疑問も抱いたところ。特に新たな事実として提示された12時間は、そんなことをしたら非武装地帯を確保できなくなる訳で、どうしてそのような指示になったのか、よく理解できなかった。
コメントする