「真っ当過ぎる青春ドラマ」マジック・マイク arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)
真っ当過ぎる青春ドラマ
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特殊業界を舞台にした作品といえば、どうしても『ブギーナイツ』を思い出してしまうので、あちらと比べてしまうとちょっと残念な出来。
演じるC・テイタム自身がモデルになっているマイクは最初からストリッパーはお金を得るための手段と割り切っている人物で、最後はこの業界を離れるであろうことは、予定調和である。
確かに彼は傷つき代償も払うが、それでも彼は『ブギーナイツ』の主人公のように堕ちるところまで堕ちてボロボロになってしまった訳ではない。
彼はきっと直ぐに立ち直れる。
むしろ、“女と酒と快楽”に逆らえずに、最高の人生を与えてくれたとマイクに感謝するアダムの今後の方が心配だ。
誰もがダラスのように経営者になれる訳ではないし、アダムにその才覚があるようには見えないし、彼が愚かな若者にしか見えないのは、演じるA・ペティファーにも気の毒だが、
彼が19歳には見えないのも痛い。
C・テイタムは出世作がダンス・ムービーなだけに、脱ぐ脱がないは別にして、ダンスの上手さは別格で、彼のパフォーマンスシーンは最大の見所だろう。
『リンカーン弁護士』以降のM・マコノヒーの充実ぶりは本当に素晴らしく、今作も正しく怪演。
しかし、彼が目立つので、その分TVで活躍してきたM・ボマーやA・ロドリゲスの影が薄くなってしまったのは残念だった。
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