意志の勝利のレビュー・感想・評価
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国や権力者に依頼されて作られた映像に芸術性などあるはずは無い。
レニ・リーフェンシュタールを凄い才能と『民族の祭典』を見た際に表した。しかし、この映画を見る限りにおいては、ヒトラーの才能の様な気がした。彼女は女優であり、ヒトラーの意思の元、女優として、監督を演じていたのではないかと思う。もっとも、彼女はそれを拒んでいたわけでは無い。そうでなければ、ヒトラーを俯瞰したような映像は取れなかったと思う。国威発揚を促そうとする者に個人の個性などあるはずもなく、必ず、権力者や国の意思があるのである。レニ・リーフェンシュタールは当初才能があったのかもしれないが、ナチス政権に完全にその才能を吸い取られてしまったと言える。どう見ても、薄気味悪い映像である。
国や権力者に依頼されて作られた映像に芸術性などあるはずは無い。
主演=アドルフ・ヒトラー、と言うのが凄い
この映画を誉めてはいけないのかも知れないが、
映画としての感想を正直に書く
1=通常の映画、 例えば、後年作成した戦争映画の場合、
①顔が似てないとか、②服装が違うとか、③あんな事言ってない等があるが、
この映画は、当時の撮影であり、本人達なので、その点は文句の付け様がない
→ その件に関しては、満点
2=もし、2022年に、「1934年のナチスの第6回党大会」を映画化して、
似てる人間が、本人以上に上手な演説しても、この映画には敵わない
3=この映画で感心した場面
①57分の、ヒトラーの演説、及び、その時の後方の鷲の作り物
→ どちらも印象深い
②65~95分の、党員の行進が上手=1万人超?
→ 日本でも、メーデー等で数万人が行進する事はあるが、
足並みはバラバラ、隊列もバラバラ
③90~95分の旗の数が凄い=演出が上手
4=若者がやる分には違和感が少ないが、
40~60歳の大人までが、大勢で党員服で敬礼等するのは凄い、圧倒される
→ 軍人なら当然かも知れないが、党員は軍人とは限らない
5=撮影したのは、本物の映画監督だし、戦争が始まる前までは、
フランスでも評価が高かったと言うから、演出は上手と思う
6=なお、現在のドイツ国内では、上映禁止で、学術関係者だけ閲覧可とのこと
小生も、感化され易い人間には、この映画は勧めません
7=ただ、資料的価値が高いと思うので、★4つとした
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