アマデウス ディレクターズ・カット版のレビュー・感想・評価
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あくまでオリジナル版と比較しての評価です
2002年9月、新宿は高島屋に当時あったテアトルタイムズスクエアで鑑賞。
当時は「アマデウス」を劇場で鑑賞出来た歓びが強かった。
大まかだが、ディレクターズカット版には以下のような追加がされている。
・「後宮からの誘拐」上演後にプリマドンナをある理由でモーツァルトが怒らせてしまい彼女の楽屋を訪れる場面
オリジナル版にもあった直前の場面(プリマドンナがモーツァルトに花束を叩きつける)で何があったのか想像がつくので蛇足感がある。
・サリエリがモーツァルトに音楽教師の仕事を紹介しその金持ちの家で演奏する場面
モーツァルトの時代において音楽というものの扱われ方がよく分かる。
「ミュージシャン=アーティスト」という考えはベートーベン以降の話。
・サリエリがモーツァルトを皇女の音楽教師に推挙する代わりに夜伽を要求する場面
・上記の要求をして苦悩しながら神に祈るサリエリとコンスタンツェのヌード場面
これら場面があって映画終盤のコンスタンツェのサリエリに対する冷淡な態度の理由が分かる。個人的にコンスタンツェのヌードは眼福もの(笑)
・貧窮したモーツァルトが以前、音楽教師を断った金持ちに再び借金を申し込む場面
モーツァルトの零落ぶりが際立って一層哀れさを感じる。
・「魔笛」を作曲する前のモーツァルトが家族と一緒に庶民向けのジングシュピールを鑑賞する場面。
当時の庶民の娯楽が分かるが、冗長。
ただ、あくまでオリジナル版と比較しての評価であって「アマデウス」はもちろん星5つです。
サリエリを応援したい
凡人のサリエリは、天才モーツァルトを認める一方で激しく嫉妬し…。という内容。
しかしこの映画のモーツァルトは子どもだ。
唯我独尊で他人に無配慮、放蕩して生活苦となれば、早逝するのも仕方あるまい。
史実では、彼は才を認められながらも就職に悉く失敗したようだけど、理解できる。
それは天才だからではなく、尊大だからだろう。
ともあれ、
秀才が天才と対峙したときの葛藤が緻密に描かれている傑作。
サリエリめ!
サリエリさえ邪魔してくれなければ、今の世には、もっと沢山のモーツァルトの作品が残っていたのかと思うと、憎らしかった…!!
こんな逆境でも、後世に名を残すほどの作品を残せたモーツァルトって、やっぱり天才なんだろうな〜 と勉強になった作品だった。
史実に基づく話だから、仕方ないとは思うけど、ストーリーの展開がわかりづらかったのと、いまいち引き込まれなかったから、☆3つで!
たぶんディレクターズカットを鑑賞したのも要因なのかもしれないけれど。(先述のレビューを拝見するからに)
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