zero(2001)
劇場公開日:2002年1月26日
解説
継母の死をきっかけに再会した異母姉弟の屈折した愛を描く中篇ドラマ。監督・脚本は鎌田優子。撮影を田中恵一、渡辺智喜、横田紗世が担当している。主演は、伊丹明日香と「死者の学園祭」の木村朋彦。映画美学校の学生による作品の特集上映『1st Cut 2001』のBプログラムで公開された。16ミリ。
2001年製作/31分/日本
配給:映画美学校
劇場公開日:2002年1月26日
ストーリー
継母・サヨコの死を知り、10年振りに実家に戻って来た菊子は、腹違いの弟・行生と再会し、記憶の底に埋めていた筈の継母殺害計画を思い出す。それは、菊子に対する継母の虐待を見かねた行生から提案されたものだった。雨が降ると滑りやすくなる庭の隅に尖った石を埋め込み、継母がそれに頭を打って死亡するという仕掛け。そして同時に、まだ幼かったふたりはそんなことを話し合いながら、憎悪の対象である母親を介して絆を深めていったのだ。だが当時は成功せず、10年の時を経た今、図らずも継母は計画通り死亡した。自分たちが殺したのだと責める菊子。そんな彼女を癒したい行生。愛を告白することすら出来ないふたりは、ただ雨に打たれるだけであった。