ガメラ3 邪神(イリス)覚醒のレビュー・感想・評価
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平成三部作を見直して③ ギャオスが進化したイリス?
今回、平成ガメラシリーズ3作続けて見直しました。新たな発見とか、当時とは違う思いがあってメチャ面白かった。
さて、「ガメラ3」なんですが、これもまた非情に面白い!
一応、「1」・「2」・「3」と続いた話では有りますが、これは明らかに「1」の続編。4年後ということで話が進んでいきます。
とは言え、「2」の最後で水野さんが言ったガメラは地球を守るって言葉が鍵になっている気もする。
「1」からの続演ということで、中山忍さんなんですが、「1」ではパンツばっかりだったのが、「2」の水野美紀さんに影響されてか、本作ではスカート姿で登場し、見事な脚線美を披露してくれています。嬉しい限りです。
この人も可愛らしい魅力的な女性なんですが、最近はどこへいっちゃったんでしょうね?
この作品の特筆すべき点はやはりあの京都駅での戦闘シーンではないでしょうか。当時完成したばかりの京都駅が二大怪獣によって破壊されていく様は怪獣映画史に残る名シーンだと思います。崩れ落ちる鉄骨、降り注ぐガラス片。ミニチュアの出来も最高ですし、自らの腕を切り落とすガメラなど、壮絶な戦いにドキドキしちゃいました。まさに平成ガメラシリーズ万歳です!(新怪獣イリスのデザインも秀逸でした)
ドラマ面でもこの作品はちょっと変わった話で面白いと思います。人類の味方と言われているガメラであっても、憎しみの対象になりうるというヒーローの反面(悲しい現実とでもいいましょうか)に触れている。
巨大生物同士の戦いは、まさに戦場であり、怪獣災害に巻き込まれて不幸になる人は必ず存在することを明示しているような・・・
ラストも意味深なシーンで終わりますが、(トトに続いていた?)ぜひガメラシリーズの復活も熱望しています。ゴジラとの対決なんていうのがスクリーンで見れたら最高なんですが・・・
登場人物が増えた事で1作目同様、各々の言動にチグハグ感が出てしまっ...
登場人物が増えた事で1作目同様、各々の言動にチグハグ感が出てしまって残念な作品になってしまっている。どう動かしてよいのか何をさせればよいのか分からないのなら無理をしてキャラを生み出す必要は無いんじゃないですかね?
京都駅の破壊シーンやギャオスの造形など1作目から格段に技術が上がっているのは素晴らしかった。
スピ要素が強過ぎて好きになれない
『ガメラ2』では「我が名はレギオン。我々は、大勢であるがゆえに」と一節を引いて神話世界とのつながりを感じさせたが、本作でイリスはモロに日本の「神話感」の剽窃(改変)を行ない、妙にスピリチュアルな感じになっていて、違和感がある、というか気持ち悪さを感じる。諸星大二郎のマンガなら許せるのだが、実写映画でこれやるとウワァとなる。イリスの幼体に可愛さを感じる少女って、どうなの? あのヌメヌメして長い首で触手が何本もあるアレに…。その辺がどうにも説得力がないんだよな。
レギオンとの対戦で世界中の「マナ(という超自然エネルギーらしい)」をガメラが大量消費したせいで、日本にギャオスが出現しやすくなったと説明されてるが、レギオンを倒すためにそんな大量のエネルギーを消費したのかよ。確かに絵面としてあのエネルギー集中感は面白かったけど、アレ1匹のためにエネルギー使い過ぎじゃないか。そりゃ確かにガメラが悪い(笑)。ていうかマナのエネルギーって全然大したもんじゃないんじゃないか。いっそカミナリでも利用した方が早いのではないか。…きっと柳田理科雄もそういうはず。
毎度登場の自衛隊だが、相変わらず戦力の逐次投入のクセが治らないようで、村を半壊させたヤバイ生き物が確認されたというのに、しかもギャオスもガメラもいる世界なのに、一個小隊の派遣で済ませようとするから、京都への侵入を許すことに…。
イリスと精神接続された比良坂綾奈の首に、だいぶ最後の方までイリスの勾玉がぶら下がっているが、もっと早くむしり取ってやる大人はいなかったのか。で、実際にそれをやるのは「日本の根幹に関わる」という意味深な女(巫女らしい・演=山咲千里で正体不明感は絶大)で、イリスの前でむしり取った勾玉を見せつけるのだが、なんか反応はイマイチ。そもそも、古代人はイリスに何をさせたかったのか、という疑問だけが残る。仮にヤマタノオロチ的なものを退治しきれず鎮め石で封印した(つまりイリスは作られたものではない)と考えるには、中学生がお遊びで風穴に侵入し鎮め石を退けた(ここにはアーサー王とエクスカリバーのエピソードが使われている)程度で復活してしまう。おまけにイリスを退治するとされる剣も用意されているのだが、たいした役には立たず…。本当にいったい何がしたかったんだ古代人。
平成ガメラ3作を通して思うことだが、ガメラと対戦相手の戦いの様相がいまひとつ明瞭でなく、たぶんこうなんじゃないかと考えながら形勢を見ることになって、緊迫感が薄い。派手に炎の上がる場面が多いのだが、そこまで広範囲かつ大規模に爆発なり延焼が起る元になる戦いがあったとは考えにくい場合がよくある。派手でいいのだろうが、そりゃあガメラだとしても人間を敵にまわすだろうよ、と思いたくもなる。
平成ガメラ3作品を通して観ると、こうした非現実的な作為が重要となる作品は、時代の風雪にさらされやすいことを感じる。ある時代にはごく自然に受け入れられていた価値が、明らかに異質なものに思われる。当時は面白いと思っていたはずなのに、すごく違和感があるものになっている。時代ではなく自分の解像度が上がったからなのかもしれない。
怪獣を現実世界に現出させるという行為は、それだけ難しいことなのだろうと思う。
怪獣映画が触れてこなかった部分に食い込む
人類の味方の様に扱われているガメラ、そしてガメラとその他の怪獣による破壊による犠牲になった家族の苦悩とガメラが怪獣を倒した結果だけ受け止めている第三者との違い。
あれだけの重量のモノが暴れれば街はこうなる…と言う具体例を冒頭からはっきり見せる。
ガメラからすれば善も悪もない。
人間が虫を蹴散らすのと変わりない。
渋谷に彷徨いてる人間たちが初っぱな15000人程犠牲になっている。
ギャオスの墜落、ガメラの着陸、ギャオスへの止めの火炎弾攻撃…短時間で避難できる筈もない。
大抵の怪獣映画は僅かな人(主役たち)を残して避難が出来てしまうので、この取り上げかたは無かった。
この世界は当たり前に怪獣の存在を認知しており、実際に退治することも出来ておらず、ギャオスを倒すこともレギオンに対抗することも出来ていない為、地震や津波、台風等の自然災害以上の怪獣を始末してくれるガメラを自然災害と同様に仕方のないものとして受け入れつつ(作中では巨大生物災害としている)、その突然起こる災害に恐怖を感じている社会情勢になっている。
超自然的な力にも理解が及んでいて、勾玉でガメラと交信する等という事が理解されている。
世界にはマナと言うものがあり…と、このガメラワールドでのオカルティックな事象を理解させようと作中に繰り返される説明的な芝居がちょっとくどい気がする。
この作品は怪獣映画だが視点を変えて作ったが故に、元来ライトユーザーに支えられていた筈の怪獣映画の圧倒的支持を得られなかったのだと思う。
毎年製作出来るものじゃないし、間も空く。
映画をライフワークとして観ている人間よりも、そのタイミングで観たい作品を選んでいる人が多いから、ライトユーザーの望む怪獣映画と今作のガメラは合致しなかったと思う。
ただ何作品もあったからこそ、その中で毛色の違う作品を作れたのだが、評価したのは濃いファンのみだったと思う。
平成ガメラシリーズ時代にはエヴァンゲリオンの人気からこういった作品への理解や考証が進み、ファンの層や感覚も変わっていった。
今観たら、もっと理解を得られる作品だと思う。
個人的に自分に酔っているような演技の前田愛は好きになれなかった。
逆に「ガメラ大怪獣空中決戦」の時の藤谷文子を何かイヤだと嫌っていたのに、今作で観るとこなれてきて、良い感じに思ったりした。
良くも悪くも物事や人は変わっていくものなのだなぁ。
女性キャンパー役で仲間由紀恵がイリスに襲われてたのに驚いた。当時は仲間由紀恵を全く知らなかったから記憶に残って無かった。
イリス(最終形態?)の造形には若干のチープさを感じたが…
平成ガメラ3部作の完結編。
ガメラに親を殺された過去を持つ少女、綾奈の復讐心が人類を破滅の危機に追いやる。
今までどこかヒーロー的存在だったガメラを、心の底から憎む相手が現れた今作。
渋谷での戦いをはじめ、完結編にふさわしいスケールの戦闘シーンの数々には拍手を送りたい。
前2作でガメラによる死傷者がピックアップされていなかった分、人がバッタバッタと死んでいくのが印象的だった。
そりゃいくらガメラでも、あの巨体なら人を殺しちゃうこともあったでしょう。
ただ、ガメラを憎んでいる綾奈がちょっとウザくて…
両親を殺された怒りや悲しみは計り知れないけれど、仇取りたいがためによく正体のわからない生き物を蘇らせちゃうのはなぁ。まあ、でも元はといえばあのいじめっ子たちだけど。
ガメラは人の味方なのか?地球の味方なのか?
ガメラに助けられれば援護するし、人間に危害を加えればすぐ攻撃する。
自分たちのエゴでガメラを利用し、評価を変える人間たち。
自然や生物に対する人間の非道への批判のように思えました。
こうやって観終わると、何故2は少しテイストが違ったんだろうと不思議に思いました。
もちろん個々でそれぞれの魅力はあるので、それぞれを比較して優劣をつけることはできませんが、個人的には、一番好きな1の時同様、神話や科学的な内容が絡んでくる今作は戻ってきてくれた感があって、とてもワクワク嬉しかったです。
令和ガメラを観てみたい!
ガメラは戦い続ける的なラストでもあったし、4K版が劇場公開もされているようなので、是非前向きに検討お願いしたい!
↓以下 自由記述欄(ほぼキャストについて)
・オープニングの「だったらここは ガメラの墓場」ハモりました。
・仲間由紀恵の無駄遣い。
とにかく罪なき人々殺すのやめい。
・前作で殉職を遂げた田口トモロヲさん、この短期間に生まれ変わって医師になったようです(良かった)。
・螢雪次朗さん、前作のビール会社では気づかなかったけれど、今回は分かりました。
今シリーズの男優MVP。
・綾奈役の前田愛さんは前田亜季さんのお姉さんなんですね。
今回、回想シーンで出演されていたということは、前作の仙台の少女とは無関係ってことですかね。
・やっぱりどこか悪役っぽくてどこか憎めない手塚とおるさん。
「怖い、怖いぜ、やっぱり、うあぁぁぁあ!」
あの最期は切ない…けど笑ってしまう。
・心臓マッサージのテンポがおかしい。
なんで一拍置くの?アンパンマンマーチのリズムじゃないの?
そこは人の命が絡んでくるところだからしっかりしようよ。
・今シリーズの女優MVP藤谷文子さん。
結局毎回彼女が持っていってしまう、最高でした。
彼女について調べていて知ったんですが、藤谷さんって
スティーヴン・セガールの娘さんなんですね!
これって結構常識なんでしょうか⁉︎
びっくりしました。
影の主人公は蛍雪次朗だと思う
赤道直下でギャオスが復活?!中山忍も復活?!といった序盤の流れ。沖ノ鳥島近くの海底でガメラの墓場を発見したという設定も面白い。ガメラと心を通じ合った草薙浅黄(藤谷文子)は3作すべてに登場するが、2作目で勾玉が壊れたために今回は脇役。前田愛演ずる比良坂綾奈が両親をガメラに殺された復讐心によってイリスを復活させてしまう。
今作は怪獣が中心というよりも人間の物語がメインになってる気がするし、金子監督の美少女好きが炸裂した感がある。そんな中、女性キャンパーの仲間由紀恵なんて一瞬の登場でミイラにされているし・・・
怪獣による被害は相当なもの。今作では渋谷、京都が大惨事。ガメラが人類の味方とか考えていても、それによって亡くなった人も多いはずで、そこをストーリーに見事に取り入れていた。ギャオスの遺伝子をも持つイリス。全人類の人口削減だとか、歴史を作り直そうとするイリスは神のような存在か?と、古代中国の霊獣にも言及し、玄武(カメ)対朱雀(鳳凰)の予感さえ持たせてくれる。ただ、朝倉(山咲千里)の扱いが“巫女”というだけで、雑だったような気もする。
終盤の京都駅のミニチュアは凄い!あれだけ細かいガラスの天井が破壊されていくのは圧巻のひとこと。派手な造型と神々しさを兼ね備えたイリスも凄いとは思うけど、触手にはちょっと違和感があった。そして、ラストは虚しささえ残る、夥しい数のギャオスの日本攻撃・・・どうなるんや!
面白い、けど・・・(ドルビーシネマ版最高でした!)
前作、前々作を遥かに超える圧倒的クオリティの特撮
渋谷駅の崩壊、京都駅の爆発は正に本物と見紛うばかり
イリスの空中浮遊のCGもオーパーツと称されるほどの出来・・・
・・・なのですが
シナリオの出来が・・・
や、他のそれと比較すればそれなりに面白いのです、が・・・
「蛇足」とも取れる綾奈とガメラの因縁
憶測を交わらせるしかないキャラの顛末
やや唐突な終末思想
何故ガメラは綾奈を助けた?
等・・・
まだまだ上げるとキリが無いですが
要するにこの映画はシナリオがあまり上手くない(と思う)のです(もしかしたら私の好みもあるかもしれませんけど)
ただ、最終作且つダークファンタジーを描くなら致し方無いのかな・・・
ただ、映像美は前2作ひいてはこれまでの特撮ドラマを上回る出来です
九州でも上映するらしいので、観に行く予定ですが・・・いつになるかなあ?
追記
5月中旬より各地で上映が始まりましたので、私も観に行きました
お話の方は先に述べたので割愛しますが、音響と映像が素晴らしかったですね
「3」は前2作と比べて夜のシーン(色彩が暗い)シーンが多いので映画のスクリーンと
かみ合わせが悪い(らしい)のですが
ドルビーシネマのくっきりとした陰影と圧倒的な闇の濃さの描写がとても良く活かされてたと
思います
また優秀な立体音響も申し分なく、中盤の渋谷壊滅・クライマックスの京都駅の決戦の
没入感がものすごかったですね
「アトラクション的・・・」な側面で見れば4DX顔負けでしょう
余談ですがパンフレットにはこれらについて作り手の方々の裏話が載ってました
少々お高いですが買って損は無いでしょう
総じて、現在公開中のドルシネ版はファンなら確実に満足するでしょう
ご鑑賞の際は感染防止対策の徹底を
被害甚大!これぞリアルな怪獣映画
人生初ガメラ3作目をAmazonプライムのKADOKAWAシネマコレクションで観賞。今回はガメラさんの戦いの巻き添えで人が飛ぶ!東京メチャメチャ被害甚大です。そりゃそうなりますよね。あんなデカイ怪獣が暴れまくってたら巻き添え不可避です。こういう所までガッチリ作ってある怪獣映画って珍しいのではないでしょうか?なんとなく人類の味方っぽかったのにあの描写はショックですよね。
で、ガメラ巻き添えで前田愛演じるあやなの両親が亡くなってしまってガメラに恨みを持つようになるのですが、これって後年のDCEU「バットマンvsスーパーマン」にも使われているプロットですよね。同じテーマを17年も早く使っているってやるなー、ガメラ。
CGがずいぶんと使われるようになってイリスとの空中戦がカッコ良かったです。イリス自体のCGはまだゲームっぽい感じでしたが、空中戦は見応えありますよね。ラストバトルでガメラが自分の腕をちぎる、からのファイヤーげんこつはスゴい発想です。見た目重視にせよ、思い付いた人はアッパレですね。
1で主役だった中山忍も出てたりして三部作全部で繋がりある雰囲気は良いですね。でも、最後が「俺達の戦いはこれからだ」っぽい終わり方だったのが残念でならないです。「俺戦エンド」って話をまとめるのを放り投げた気がして好きになれないんですよね。当時は続編作るつもりだったのでしょうか?総じて面白かった平成ガメラ三部作なのですが、この3作も見処多かったのですが、ラストのラストが個人的にとっても残念でした。炎の中のガメラはカッコ良かったのですが・・・ちょっと惜しいなぁ😣
KING OF 怪獣映画!
平成ガメラ三部作は、どれも素晴らしい!金子監督の力量を感じる。事実、金子監督のゴジラ作品「大怪獣総攻撃」は、ゴジラ作品の中で屈指の出来栄えだったと思う。この監督の特徴は、怪獣を怖く演出する事である。そりゃそうだと思う。もし怪獣が繁華街に現れてバトルを始めたら人間など ひとたまりもない。そこの所を しっかりと表現してみせた部分とガメラの登場シーンが大変 カッコ良く 個人的に何度観てもすべらない映画の一つになっている。三部作の中では、「レギオン襲来」を押す人が多いようだけど、僕は今作を一番気に入っている。大きな理由の一つは、ガメラの顔が最も男前である(笑) やはり怪獣の顔は怖くないとリアリティがない。一作目の顔は、優し過ぎるように思う。今作 最後の倒し方も実に渋いし意表を突いている! それと 何と言っても中山忍がヒロインでないとね〜 ラストのギャオスの大群の中、片腕を失い 強敵イリスを倒したばかりの満身創痍の中、哀しげに吠えるガメラを見て孤独な侍を連想して切ない気持ちになった。「野生の証明」のラストシーン、高倉健さんの死を覚悟して何台もの戦車に拳銃1丁で突っ込んで行く姿にも被ってみえた。そして、ガメラといえば 子供の味方! 渋谷での ドサクサの中でも 子供の命だけはしっかり守ってみせる…… そんな辺りですかね〜 今作を一番に押す理由は…… そういえば、もうすぐ新作が公開になる ハリウッド版ゴジラ (20年位前の大トカゲの事じゃないよー) は、なんとなくガメラに性格が似ていたな〜 今回は、どうなんだろうか? ハリウッド版新作公開記念に、半世紀 怪獣映画観てきた オッサンの独断的強い怪獣ベスト5を書いてみましょう〜 皆さん いろんな意見が有ると思いますがね… まず5位は「メカゴジラ」です。一番最初に出てきたメカゴジラは、滅法強かった!何度進化しようがフォルムも最初の方がカッコいいっすね〜 4位は「ゴジラ」です。「えっ?4位なの…」という声も聞こえてきそうですけど、上位3匹が強過ぎでしょう。 で、3位は「キングギドラ」ですかね〜 何と言っても、最初の印象があまりにも強い印象でねー ゴジラ、モスラ、ラドンの3匹で やっとの事で追い返した訳ですしねー 東宝系では、最強という立ち位置のように思います。 2位は「ガメラ」です。ゴジラとのバトルは、日本人にすれば夢の対決ですが、ガメラが 切り札として使う技や空を飛べる事など、実力は かなり上のような気がしますが…… ゴジラファンは不満でしょうか? そして、1位は「レギオン」でしょうね! 多分、文句無くだと思いますが…… って感じです。 お付き合い頂き 誠に有難うございました!
最期の死闘…特撮映画の新地平を開闢!
ガメラ・シリーズ第11作(平成ガメラ三部作第3部)。
塚口サンサン劇場で開催された「平成ガメラ三部作 重低音ウーハー上映」で初スクリーン鑑賞(通算15回目くらい)。
三部作の完結編でありながら本作が特に異彩を放っているのは、これまでのシミュレーション的な作風から変化して、伝奇的な要素を前面に押し出しているからでしょう。
怪獣を古来の伝承や神話になぞらえて考察していました。ガメラ、ギャオス、イリスの相関関係を高松塚古墳の壁画に描かれている神獣に例えているのが秀逸でした。
何故怪獣は日本に現れるのか。ガメラとギャオスを、最後の希望と災いの影と云う二元論で片づけて良いのか。哲学的な議論が展開され、奥深さにしびれました。
本作では今までの怪獣映画では描かれて来なかった、怪獣による災害とそれに伴う死者の描写に挑戦していました。それはタブーと言って良く、避けられていたものでした。
プラズマ火球の直撃により、逃げ惑う大勢の人たちが爆発に巻き上げられるシーンは子供心に大変ショッキングでした。
怪獣が出現した場所ではたくさんの人が死んでしまう。当然のことながら全く考えず、見向きもして来なかったことに幼いながら気づかされ、かなりの衝撃を受けました。
前作が期待したほどの興収を上げられなかったことで次作製作にGOが掛からず、3年越しの公開となりました。
その空白の間にVFXが格段の進歩を遂げていて、迫力もクォリティーもスケールアップした特撮に仕上がっていました。怪我の功名とはまさにこのことだな、と…
カッコ良くなったガメラの着陸や、満月をバックに飛翔するイリス、ガメラとイリスの空中戦など、CGを多用したシーンがたくさんありますが、今観ても見劣りしない。
怪獣映画初の屋内戦が描かれたことも特筆もの。最終決戦の舞台に京都を選んだセンスも抜群でした。京都駅のミニチュアの精緻さにも心震えました。本物にしか見えない。
イリスとの戦いの後、満身創痍で日本に接近するギャオスの大群に挑んでいくガメラの姿に、守護神とは云え、悲壮な宿命を帯びた怪獣だなと、同情を禁じ得ませんでした。
[余談]
落語家の林家しん平が自主製作した「駕瞑羅4~真実~」が観てみたい。商業目的にしないことを条件につくられているので、イベント等でしか観ることが出来ませんが、ビデオテープの劣化などで視聴機会が激減していると云うことなので、角川大映になんとかしてもらいたいなと思う次第です。
[三部作総括]
各々が怪獣映画の新機軸を打ち出していました。パターンに凝り固まっていた地平を切り開き、新たなるスタンダードを確立させた見事な三部作だと思いました。
[以降の鑑賞記録]
2019/05/04:DVD(デジタル・リマスター版)
2019/10/06:Blu-ray(4Kデジタル復元版)
2020/02/15:Blu-ray(4Kデジタル復元版)
2020/10/13:アマプラ(シネマコレクション by KADOKAWA)
2020/12/06:アマプラ(シネマコレクション by KADOKAWA)
2021/01/17:Blu-ray(4Kデジタル復元版)
2021/03/27:Ultra HD Blu-ray
2021/05/27:Ultra HD Blu-ray
※修正(2023/05/14)
スゴイ亀を見たく無いか?問題作。
日本の怪獣映画があれば何もいらないと思っていたあの頃。
あの時の衝撃を濃縮した様な怪獣映画。
これは日本人にとっての神話だったのだと思う。
そして超古代日本と現代日本と怪獣映画のタブーに颯爽と
喰らい込む凄みがある。
やはりこの映画にも文明批判の力が宿っている。
とても良い着地点
いわゆる平成3部作の完結編としては、
申し分のないストーリーだと思う。
1作目の怪獣災害被害者を主軸として、
ギャオスの変異種を敵にもってくるあたりは、
昭和怪獣映画にはないテイストだし、
渋谷を舞台にした「怪獣災害の現場」も
実によく作りこまれていた。
また、その冒頭、渋谷駅前の風俗スカウトと女の子の
チャラい会話の最中に突然ガメラ対ギャオスが開始
されるのは、高速異動できるガメラならではだ。
他の歩く怪獣では、避難勧告で出てしまっているため、
唐突な戦闘はありえない。
が、しかし。あくまで当初どおりの企画に
こだわってほしかった。
元々大映では、毛利郁子という「実生活でも蛇が好き」
という変り種女優を主役とした「蛇シリーズ」があった。
昨今では『淫獣学園』や『妖獣教室』が
スマッシュヒットだった。
当時休憩中だったゴジラにとってかわるべく、
博報堂が仕掛けたのは、ヒット要因の合わせ技、
「和風伝奇テイストのエロティックホラー特撮」路線で
当初は固まっていた。
当初は前田愛も脱がすつもりで、
博報堂担当者はその気だったという。
実際、前2作のヒロインでもある藤谷文子を
前田愛のポジネガ関係に持ってくるためには、
プラトニックなガメラ&藤谷文子に対して
肉体関係のイリス&前田愛の図式は不可欠だった
ようにも思うし、金子監督の突然の変更のおかげで、
脚本の直しも中途半端。
本来は全裸で保護されるはずだった前田愛が
金子監督自身の「趣味に走りすぎていないか」との
自戒から着衣で保護される場面に変更になったのに、
同級生の男子中学生が(優等生なのに)警官に
レイプ犯のように扱われるという
不自然な展開になってしまった。
また、前田愛の意識と同化したイリスが
村人を惨殺するのも理由不明。疎まれていたとはいえ、
大量殺人の理由は見当たらない。
そもそもきつく当たっていたのはオバさんだけで、
オジさんは遠慮気味だったし、お兄さんは
あからさまに擁護してくれていた。
それならばお世話になっていた家のオジさんが深夜、
前田愛の部屋の前に立っているシーンを入れて
危険な関係を深読みさせるなり、なんらかの伏線がほしかった。
元々樋口監督も関わっているだけに、
当時大ヒット中だったエヴァの要素が入るのは自然だったし、
エヴァの人気の理由も妖しい関係が隠し味になっているのは
自明だろう。
なにも実際に脱がさずとも、肌色の水着なり、
方法はいくらでもあっただろうに。
さらに演技力のある前田愛が劇中やたら眠っているのも、
もったいないな、と思った。
ただ、あいかわらず音楽がすばらしく、特撮も名人芸レベル。
ギャオス軍団との決着がつかないラストも、
余韻を残してよかったと思う。
とはいえ、これは完結編として観れば最高のラストだが、
独立した作品としてはやや食い足りない。
私は1本の映画としては1作目が一番好きだったりする。
「ダークナイト」がヒーロー映画の概念を覆したのなら、「ガメラ3」は怪獣映画の概念を覆す
「ダークナイト」がヒーロー映画の概念を覆したのなら、怪獣映画の概念を覆したのはこの「ガメラ3」だろう。
本格怪獣映画でありながら、一種独特の作品雰囲気とテーマを持ち合わせ、異色の怪獣映画と言えよう。
何故怪獣は日本にばかり現れるのか?
怪獣映画は日本で作られるから…ではなく、一つの答えを導き出している。
でもそれはあくまでもこの作品世界だけのものであるが、怪獣映画のタブーに挑んだ意欲は偉い。
少女が主人公となり同級生に嫌がらせを受けるなど、怪獣映画らしかぬシーンもある。
今回の新怪獣イリスは、ガメラに両親を殺されたその少女の憎しみが生み出した存在であり、怪獣の姿を借りて憎しみや復讐の恐ろしさと哀しみを訴えている。
ガメラは決して人類に対して敵意は無いが、その巨体が多くの犠牲を生む。少女の両親もそう。
怪獣の存在意義を問いかける。
それを最も表した、夜の渋谷におけるガメラ対ギャオスは、本編と特撮とCGが見事に融合し、特撮映画史上に残る名シーンとなった。
それでも人との絆を断ち切れないガメラ。
その絆がガメラを強くし、遂にイリスを倒す。
希薄になった人と人の交流をガメラが代弁してくれた気がした。
ラスト、イリスを倒したガメラに、世界中から集まったギャオスの群れが襲いかかる。
イリスとの戦いで満身創痍になりながらもギャオス群を迎え撃つガメラ。
…という所で映画は終わる。
本当はガメラとギャオス群の最終戦が描かれる予定だったが、敢えて描かなかった幕切れが絶妙。ここも怪獣映画としては意表を突く。
炎の海の中で仁王立ちするガメラの姿に、哀切と男惚れを感じた!
3作共もう何度も見ているが、全く飽きる事なく、いつ見ても大興奮&大満足!
怪獣映画史に燦然と輝く傑作シリーズだ!
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