浮世も天国

劇場公開日:

解説

新東宝・吉本提携第一回作品、「地下街二十四時間」「戦争と平和」の八住利雄の脚本を「見たり聞いたりためしたり」の斎藤寅次郎が演出し、山中晋が撮影に当る。主演は「縁は異なもの」「俺もお前も」のエンタツ、アチャコ、横尾泥海男、徳川夢声、高瀬実乘、松竹の岡村文子、吉川満子のほか大映より転じた水原久美子(旧名西條秀子)が新東宝作品に初めて出演する。

1947年製作/86分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1947年9月23日

ストーリー

ルンペン横田と花村は花買娘ミツ子を色魔の泥棒大平の手から救った。街頭録音で堂々と男子の失業救済を叫ぶますらを振出婦会々長武藤女史の気っぷに惚れて、二人は協力を申込む。まず横田の初仕事は小説家酒井宅への派出婦だったが、のん平同志の酒井と横田は意気投合して大いに飲んで、一日でお払い箱になる。翌日花村の出かけた仕事は大平一味の集団強盗のお先棒で、場末の質屋に入ったがピストルにびっくりしておかみが産気づき、花村はピストルを奪って大平を脅かし産婆に電話をかけさせる。次の日横田は偶然ミツ子のいう犯罪科学研究所に雇われてゆくが、防弾服の実験に供され五万円を貰いそこなうが、ミツ子の恋を勝ち得た。次に二人が出かけたところは、チンパンジーに死なれて一座の人気者を失ったサーカス。横田がチンパンジーのぬいぐるみを着せられて曲芸が始まるが、一方サンドイッチマンになって街を歩く花村を、大平が見つけて追跡となる。チンパンジーの横田も花村のために大平を追っかけたので、町中はひっくり返る大騒動がもちあがる。やがてますらを派出婦会の事業はますます隆盛をきわめたが石炭増産の重要性にめざめて、花村と武藤女史、横田とミツ子は仲良く三千名の働く人達と共に北海道に旅立って行く。

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