川向うの白い道

劇場公開日:

解説

『若い女性』に連載された白川渥の同名小説を、「代診日記」の共同執筆者・相良準が脚色、「夜の闘魚」の田中重雄が監督した青春明朗篇。撮影は「息子(1959)」の渡辺徹。

1959年製作/93分/日本
劇場公開日:1959年8月19日

ストーリー

女子高校の千種学園は鎌倉にある。近くの松林の中に理事の辻村の家がある。彼はやもめだ。長女の栄子は京都へ嫁いだ。次女の夏子は東京の音楽学校の学生だ。彼女が夏休みで帰ってき、いっぺんに賑やかになった。学園の同窓生のるい子、雪江、キン子や、学園を卒業後ハワイに留学し、今は母校の研究室にいるノブなどが、毎日のように出入りする。雪江は病気の母を抱え、生花の師匠をやっている。るい子は質屋の娘でオールドミス。キン子は出戻り娘だ。--夏子のピアノが木田という男の心をとらえた。彼はノブに英会話を習うことで夏子に近づく。彼は大学を出たけれど失業中で、同じ仲間の曽根、尾上らと、アルバイト楽団「豚児の群」をやっている。学園の同窓会の日、木田たちは強引に無料演奏を申し出、彼女らと知り合う。ノブが尾上を見染めた。尾上は雪江が好きになった。ノブは曽根に惚れた。曽根はるい子が好きだった。--木田と夏子の仲は気まずくなっていた。同窓会の日に工事場の穴に一緒に落ち、失神した夏子に接吻したことも、外国人クラブで演奏した時、ゲスト歌手の夏子が外国人につきまとわれた急場を救って恋人として接吻したことも、彼女の木田への印象を悪くしたらしかった。夏休みは終った。東京では木田に強敵が現れた。るい子の友人の大きな楽器店の息子・熊造である。木田はまず職を探すことにした。キン子が結婚したインド人のひきで、インド商会の口があった。が、勤務地はボンベイなのだ。夏子と同じアパートの京子は日新商事に勤める。専務の思い者だ。熊造が好きで、夏子との仲を離してくれるなら就職を世話すると木田にいってきた。熊造は夏子を温泉に誘った。るい子が同行する条件で承諾した。盗み聞いた京子は温泉で待ち構えた。熊造に積極的にふるまう。夏子はとまどった。そこへ、木田が迎えにきた。夏子の父の危篤の報せがあったのだ。が、辻村はピンピンしている。ノブと仮夫婦になり、尾上と雪江の結婚式の仲人をやっていた。京子も熊造と結婚した。専務が怒り、木田は日新商事をクビになった。彼はボンベイに行くことにした。夏子はすべてを知り、木田を今は慕い始めていたという。彼の去った南の空へむかって、声かぎり呼びかけた。

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