「カッコいい新撰組を観たいなら本作です! 新撰組ものを始めて観る方にもオススメです 肩もこらず、幕末の知識がなくても大丈夫です」新選組(1958) あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
カッコいい新撰組を観たいなら本作です! 新撰組ものを始めて観る方にもオススメです 肩もこらず、幕末の知識がなくても大丈夫です
1958年公開、カラー作品
新撰組のスカイブルーのだんだら模様の羽織りをその色でごらん頂けます
大好き!楽しい!
新選組だけじゃあありません
鞍馬天狗も、月形半平太も登場するんです!
幕末ものと言えば、新撰組だけじゃなくてこの二人もやっぱり観たいじゃないですか!
「杉作、日本の夜明けは近いぞ」
「おじちゃん!」
この鞍馬天狗の名セリフは残念ながら本作にはでて来ません
そこが少し物足りないのですがとにかく鞍馬天狗は杉作少年とともに何度も登場して活躍します
そして月形半平太と言えばこの名シーン
「月様、雨が・・・」
「なに春雨じゃ濡れて行く」
これはキチンとあります
ね、サービス満点でしょ!
「東山三十六峰草木も眠る丑三つ時、突如として起こる剣劇の響き……」
なんて名調子のナレーションが欲しいぐらいです
ところで坂本龍馬は、ちらりと名前が何度かでる程度で登場しません
司馬遼太郎の「龍馬がゆく」がベストセラーになるのは本作公開の5年後のことになります
本作公開当時は幕末のスーパーヒーローとまでは認知されてなかったと言うことでしょう
鞍馬天狗や月形半平太がでてくるから、むちゃくちゃなストーリーのように思われるかも知れませんが、まあまあかなり史実での要所は抑えてあります
本作の特徴は、とにかく近藤勇が格好いいことです
新撰組はあくまで正義の軍団で、近藤勇は日本人が想像する理想的なリーダー像として描かれます
それを片岡千恵蔵が演じるのですからもう問答無用の格好良さです
ちょっと大石内蔵助ぽいです
まだ22歳の細くて若い里見浩太郎が見世物小屋の染五郎役で登場します
歌のシーンもあります
池田屋の最初の情報を探知する重要な役です
冒頭の見世物小屋での事件の後に、八・一八の政変で御所に新撰組が急行するシーンがあるので1863年の初夏ごろから物語は始まります
クライマックスは1864年7月8日の池田屋事件
祇園囃子を背に池田屋に突入
階段を駆け上る新撰組隊士の勇姿!
激闘シーンはこれぞチャンバラというものを満喫出来ます
派手な階段落ちがもちろんあります!
素晴らしい落ち方です
「蒲田行進曲」の階段落ちのモチーフはこれがモデルと思います
ラストシーンは1868年の鳥羽伏見の戦いに新撰組が向かうところで終わります
島原の揚屋「角屋」(すみや)での宴会シーンは美術セットにご注目
素晴らしい再現度合いです
本物がいまも島原に残っています
有料ですが見学できます
酔った新選組の隊士が振り回した刀の傷が柱に残っています
カッコいい新撰組を観たいなら本作です!
新撰組ものを始めて観る方にもオススメです
肩もこらず、幕末の知識がなくても大丈夫です
2022年秋新撰組展が京都文化博物館でありました
閉会間際に見学に行きました
大勢の見学客で賑わっていました
本当に彼らは実在していたのです!