犯罪地帯を捜せ
劇場公開日:1958年6月1日
解説
樫原一郎の原作を、阿部桂一が脚色、森園忠が監督、井上莞が撮影した犯罪捜査シリーズの第四篇。主演は高野二郎、安田正利、河上敬子ら。
1958年製作/40分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1958年6月1日
ストーリー
横浜大岡川都橋の近くで一見労働者風の若い男の溺死体が発見された。警察側では“殺し”と断定し、捜査を開始した。重田刑事の娘で女医の笙子と恋仲の石山刑事は、被害者の写真を見た笙子からこの男らしき人を診療したことがあると聞かされると、診療所へ駈けつけた。笙子が出した一枚のカルテから、アパートに住むクラブ・デリケッセンの歌手順子の同居人、村瀬という男が被害者であることをつきとめた。そして、姿を消していたヤクザ者ドス憲が順子に惚れていたということを聞きこんだ重田と石山は、順子を囮に使って憲を逮捕した。が、事件前夜からの憲のアリバイはすべて白だった。重田はデリケッセンに張込んだ。そこの顔役唐島の乾分が、兄貴に貰ったという大きな銀の指輪を磨いているのに眼をとめた。その型が村瀬の左手中指に残っていた指輪の跡に似ていたからだ。順子に逢って村瀬の物であるかを確かめようとしたが、順子は田舎に帰っていた。笙子ならばこの指輪を記憶しているかも知れぬと思い、石山は診療所をたずねた。その頃、デリケッセンの一室では、重田が唐島に指輪を返して貰おうと脅迫されていた。しかも意外なことに、唐島に命令しているのはデリケッセンのマスター飛島だった。村瀬を殺した犯人も飛島であると聞かされた重田の命が、消えようとしたその時、石山が警官を連れて駈けこみ、一味は一網打尽に逮捕された。