劇場公開日 1957年9月22日

誘惑(1957)のレビュー・感想・評価

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4.5コメディアンタッチのホームドラマで面白い!

2021年9月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

「誘惑」のタイトルから何かサスペンス的なものを創造したが、昭和32年の明るく楽しいホームドラマ。それにしてもこの時代に立派な豪邸、センスのいい洋服屋、女性たちのとってもおしゃれな服装、前衛芸術家集団の若者たち、ダンスパーティとペアのダンス、ケータリング、やもめの父や娘の相手探しなどなど、テンポよくそして明るく物事が展開していく。そこには恋するシーンもタイミングよく盛り込まれている。
左幸子、渡辺美佐子、芦川いづみの若い頃のとても愛らしい表情が心を和ませる。
画家の東郷青児、岡本太郎の本人が登場しセリフを言うシーンもある。
何か幸せを感じる映画であった。
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M.Joe

3.5洋品店主人の父、娘、店員達、それぞれの恋、そして母親の初恋を成就させる娘

2021年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

伊藤整原作の中平康監督作品。銀座の洋品店主人の千田是也が主演で、前衛生花に凝っている娘役が左幸子、店主との結婚を夢見てる店員役が渡辺美佐子。男の店員役が小沢昭一。

左幸子は今村監督作品の印象が強烈で、こんなモダンなお嬢さん役をやっているのは知らなかった。今の時点で見ても現代風で、しっかりとしていて生き生きとしている。

無化粧だった渡辺美佐子が貧乏画家の安井昌二に言われ化粧をしてから、安井に恋もして見違える様に美しく変身する様はお見事。

妻に死なれて独り身の千田は昔の恋人のことが忘れらないでいるが、相手の方もそうだった様。嫌とは言ったものの強引に口づけをして欲しかったらしい。彼女は亡くなってしまったが、娘芦川いづみは母親の手紙からその気持ちを知っていて、千田の家に左幸子と泊まりに来て千田から口づけを受ける。母親の思いを成就させた訳で、文学的でロマンチックな様な、お子様的で嘘くさい様な。

また、父親は娘に、娘は父親にきちんとした相手を見つけてあげようとし、複数の候補呼んでパーティを行うのが、面白い設定。パーティの際に二人が自分のことより、娘や父のダンスの相手とどうなのかに夢中に観察しているのがとてもコミカル。

全体的に、左幸子や渡辺美佐子、小沢昭一も含めて並行してた幾つかの恋が成立し、後味は良し。ただ、男女の恋は、イヌのつがいと同様、最初の出会いの好悪が全てと千田の友人が言っていた。その様なシニカルな視点、特に女性側に計算高さはあるが、現実には成り行きとか勢いで相手が決まる現実を見せている様にも思えた。

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Kazu Ann

3.560年前

2017年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

原作は伊藤整の新聞小説で、コメディタッチで楽しませてくれる。
主人公は銀座で洋服店をやっているが、前衛生け花にはまっている娘(左幸子)にそそのかされ、二階を画廊に改装する。
ここで開く展示会でドタバタしてしまう。
実名で登場するのは岡本太郎、東郷青児、勅使河原蒼風など。

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いやよセブン