謎の紫頭巾 姫君花吹雪
劇場公開日:1957年6月19日
解説
「謎の紫頭巾 姫君行状記」の続篇、遠山金四郎ものの時代劇。浜田裕輔の原案にもとづき「母を求める子等」の岸松雄が脚本執筆、「謎の紫頭巾 姫君行状記」の毛利正樹が監督した。撮影は「日米花嫁花婿入替取替合戦」の山中晋。主演は「人形佐七捕物帖 大江戸の丑満刻」の宇治みさ子、若山富三郎、「リングの王者 栄光の世界」の池内淳子。
1957年製作/72分/日本
劇場公開日:1957年6月19日
ストーリー
遠山金四郎の助けで水野出羽守の陰謀をあばいて以来、父松平丹後守のもとでおとなしくしていたお転婆娘、咲耶姫は、やがて家来の、いたちの仙太を連れ、ひそかに気散じの旅に出た。慌てたのは見張り役の惣兵衛、姫を探しに下田へと向った。惣兵衛の思惑どおり咲耶姫と仙太は下田への旅を続けていたが突然、黒装束の一団に襲われた。旅の武士田川兵吾が二人を救うが、彼も重傷、下田にいる松山月丸という若者に渡してくれと姫に小函を依頼した。下田に着いた姫は、腰元の千鶴が嫁いだ司屋旅館に泊り松山月丸を探すが見当がつかない。ところがある夜、町に出た仙太が南蛮館で酒を飲んでいるうち悪侍原田玄兵衛に手ごめにされそうになった異人娘麻梨を、現れた姫と二人で助けその麻梨が松山月丸を知っていたことから彼の仮寓に案内された。姫は小函を月丸に渡して帰るが途中で銃声を聞き仮寓に引返した。月丸は脚に銃弾を受けて倒れ、黒装束の一団に小函は奪われていた。盗賊団は玄兵衛一味と判り姫は後を追うが、その前に立ちはだかったのは中条流の使い手不知火権九郎。その時、飛んできた小束が権九郎の腕に刺さった。小束を投げたの遠山金四郎。彼は、月丸が主君柳河公の落胤妙姫の行方を探しつつ柳河四万石を守るためポルトガルから密輸入される武器を手に入れようとしていること、玄兵衛一味は、その密輸品を扱う不逞の浪人であることを調べ上げ天下を乱す武器の密輸を阻むため下田へ現れたのである。そして謎の小函には柳河藩秘蔵のダイヤが入っていた。その小函を咲耶姫は麻梨に変装して玄兵衛の寝室から奪い返した。が、これを知った玄兵衛は麻梨の母秀鈴を縛り、小函と引替えに放すと麻梨を脅した。暗闇祭の夜、小函を受取るため玄兵衛一味が南蛮館に集った。月丸、麻梨、咲耶姫、仙太らもきた。と、そこへ現れたのは捕手を連れた金四郎。乱闘の末、玄兵衛一味を倒した。そして問題のダイヤを手に彼は月丸らの武器購入を諌め、天下を騒がすものと、玄兵衛らの目的の密輸武器を崖下に突落した。