兄とその妹のレビュー・感想・評価
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これは1939年の島津保次郎監督の作品を見てのレビューである。
なぜ?
こんな脱亜しているのにこの一年後に戦争に突入してしまったか?
それは、最後の場面だろうね。
もの凄いプロパカンダ映画である。
飛行機を使って、まるでカサブランカの最後の様に描く。実際のカサブランカはこの映画の二年後。まさか、リスペクトされているとは思えないが、飛行場での別れはこの映画の方が先。
しかし、この映画での別れは、国との別れ。大陸での新しい新天地が主人公には待っている。
つまり、「八紘一宇」である。
帝国主義とは資本主義の発展的姿である。従って、この主人公の、務める会社が戦前であってもおかしくない。そことは話がうまくいかす、新たな世界へ出ていく姿を描いている。現代の言葉で置き換えれば「グローバリズム」と言えるかもしれない。
単純に帝国主義が戦争を引き起こしたと学校では習うかもしれないが、日本は戦争にまけて、色々な人権などは取り戻す事は出来たが、世界の帝国主義からは遅れをとる事になる。まぁ、それで良かったのかもさしれない。
ここに描かれし、姿は戦前のブルジョワの華麗な生活と言った所。やっかむ会社の同僚達は「組合活動」にも見える。
怖い怖いプロパカンダ映画だが、作る演出家の技巧を感じる傑作だと思った。
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