続・この世の花 第6・7部

劇場公開日:

解説

雑誌『明星』連載の北条誠の原作を「続・この世の花 第4・5部」のコンビ、富田義朗が脚色、穂積利昌が監督、「おんな大学」の西川亨が撮影を担当した。主なる出演者は「角帽三羽烏」の川喜多雄二、「大江戸出世双六」の水原真知子、「顔のない男」の淡路恵子、「大当り男一代」の雪代敬子、「白い橋」の小林トシ子、「忘れじの人」の山内明など。なおこれは昨年11月封切の「続・この世の花 第4・5部」に続くものである。

1956年製作/日本
配給:松竹
劇場公開日:1956年2月19日

ストーリー

第6部・月の白樺 芸者美智丸の世話でその夫島本社長の化粧品会社に働くことになった有川は、妻由美との間にやがて生れて来る子供に希望の日々を托していた。わが子多加志の墓前に手を合せる有川夫妻を蔭乍ら見送った久美子は、哀しみを秘めたまま姿を消した。有川は現場の工場で働くことになり、社長令嬢京子は彼に好意を寄せるのだった。久美子は看護婦養成所を終え、大島の病院に勤めることになり、その前に美智丸を訪れた。美智丸は有川と久美子を会わせようと計らうが久美子は逃げるように有川の前から去り大島の病院に向った。船中で彼女は大島の病院の池田医師と知った。由美は医師の中絶のすすめを斥けて男の子を生んだ。社用で大島に渡る有川を港に送った彼女は、船が出てしまうと倒れた。過労だったのだ。大島に渡った有川は交通事故で視神経をやられ、久美子の勤める病院にかつぎこまれた。視力を失った有川に久美子の看護の手やさしくのびた。だが有川は久美子とも知らず数日後治療のために東京に戻った。 第7部・別れの道 衰弱した由美は信州の高原療養所に入った。訪れた盲目の有川にも彼女は病状をひたかくしにかくした。その療養所と大島の病院を往復する池田医師は久美子に結婚を申込んだが、彼女の心に今なもお有川のあるのを知り大島を去った。池田は偶然由美の診療にあたり、その病勢の悪化に驚ろいた。幼な子を抱えて生活する有川に幼稚園の先生千代子の手が差しのべられた。有川の眼帯は取られたがその頃由美は有川と子供の名を呼びながら死んだ。呆然とする有川に池田は大島の看護婦が久美子であったことを知らせた。また由美の臨終に居合せた親友田宮の口から由美が最後に、久美子さんと一緒になって、といって死んだことをきかされた。有川は大島に行く決心をしたが、仕事のために延期した。久美子は大島に来た池田の口から由美の死を知らされ愕然として有川の家を訪れた。由美の母お信は、折から居合せた千代子と有川を結婚させたいような口ぶりをもらした。傷心の久美子は再び大島に戻ろうとした。家に帰った有川はお信からそのことをきき、直ちに後を追って桟橋に駈けつけた。しかしすでに船は出たあとで、有川は汽笛の音を悲しく開くのだった。

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