日本の虎

劇場公開日:

解説

小説倶楽部に掲載された大林清の原作より阿木翁助が潤色、葉山栄が脚色、「母の秘密」の内川清一郎が監督に当る新東宝の柔道・レスリング映画で、撮影は岩佐一泉(母の秘密)、音楽は渡辺浦人(三代目の若旦那)が夫夫担当。出演者は「太陽のない街」の二本柳寛、「潜水艦ろ号 未だ浮上せず」の中山昭二、「関八州勢揃い」の長谷川裕見子のほか、新星渥美延、フアッションモデルのヘレン・ヒギンスなどである。

1954年製作/84分/日本
劇場公開日:1954年9月7日

ストーリー

かつての日本柔道選手権保持者名村恭助は女と酒に身を持ちくずし、或る炭坑会社の用心棒になった。そんな恭助の姿を小料理屋“玉半”の香代は冷い表情で眺めていたが、女将の美津から恭助は弟に学資を送っているのだと聞かされ、急に愛情を感じ始めた。恭助の弟次郎は城北大学柔道部の主将で、一週後に迫った城南大学との試合のため今日も講道館で猛練習を続けていたが、次郎のかけた技を城南大学の主将船戸が受け損じ足首を捻挫して、試合には出場出来なくなってしまった。船戸と城南大学の柔道部員は次郎が故意に無理な技をかけたのだと批難し、次郎はそんな雰囲気から逃れるために試合を欠場して兄恭助を炭坑に訪れた。そこで次郎は無法者に変り果てた兄の姿を発見した。炭坑に巣くうやくざ定金組の親分定金大蔵の魔手から香代を救わんとした次郎は重傷を負い、恭助は始めて不良の世界から足を洗おうと誓った。船戸の妹美子は兄に代って見舞い方々次郎に柔道部復帰をすすめに来た。丁度その時レスリング興行について来ていたジェーンは、かねてから次郎に想いを寄せていたのだが、美子と次郎に祝福を与えて寂しく去って行った。恭助は次郎の入院費を稼ぐために柔道対レスリング試合に出場して賞金を獲得した。そして、友人冬木などのすすめに従ってレスリング界入りを決意し、その道に精進した。それから一年、再び廻り来た城北大学と城南大学の柔道試合の日、遂にウェルター級の選手権を獲得した恭助は、香代や美子らに見送られて、ハワイ遠征に旅立って行った。ラジオは次郎と船戸の試合の実況を放送している。

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