こんな美男子見たことない

劇場公開日:

解説

「こんな別嬪みたことない」と同じく、笠原良三の脚本を西村元男が監督した歌謡映画。撮影は「ママの日記」の秋野友宏。出演者も「こんな別嬪みたことない」と同じ顔ぶれの、神楽坂はん子、南田洋子、船越英二、潮万太郎の外、「母の湖」の白鳥みづえ、「春色お伝の方 江戸城炎上」の飯田蝶子などである。

1954年製作/54分/日本
劇場公開日:1954年5月15日

ストーリー

あるお料理学校に唯一人の男性として藤木が聴講にやって来た。彼は隣席の春美と直ぐに仲良くなり、帰りには自動車で送ってやった。彼には云わなかったが春美は夜は芸者の身だった。藤木は鶴亀製薬で特別待遇の社員で、彼の叔父半三はこの会社の社長をしている。半三は物凄い頑固親爺で、社員にも常に質朴剛健の気風を説いて止まず、民間放送でお得意の修養講座なるものを自らやり、おかげで鴬芸者の神田坂かん子の歌をきかせるエヌヂー製薬にすっかりやられている。半三も止むなくかん子を引き抜こうとテレビ出演を交渉するが、彼女は美男子以外は相手にしないので、適任たる藤木が交渉に当ることになった。案の定かん子は藤木に熱を上げ交渉は成功しつつある。かん子は春美の姉芸者だったが、藤木はそれとは知らず春美と愛し合う仲になっている。ところがふと春美に出会った半三が、何故か心惹かれて彼女を毎夜座敷に呼んで可愛がっている。すべて判然とする時が来た。ある夜かん子と座敷を共にした藤木が、酔った余り襖を蹴倒した時、隣座敷に半三と春美を見出したのだ。事情が分って半三とかん子は御機嫌斜である。だが半三は、春美が実はかって彼がねんごろの芸者春駒との間に生んだ娘だということを知って、藤木との結婚を祝福する様になる。藤木に気のあったかん子も了解して、鶴亀製薬のためにテレビでうたうことになった。この時、藤木と春美は楽しいドライブの最中であった。

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