阿波おどり狸合戦

劇場公開日:

解説

阿波の国の民話に取材した狸映画で、「山椒大夫」の八尋不二のオリジナル脚本を「黒帯嵐」の加戸敏が監督している。撮影も「黒帯嵐」の武田千吉郎、出演者は「妻恋黒田節」の黒川弥太郎、南條新太郎、赤坂小梅、「番町皿屋敷 お菊と播磨」の阿井三千子、羅門光三郎、「怪盗まだら蜘蛛」でデビューした三田登喜子などである。

1954年製作/67分/日本
劇場公開日:1954年3月13日

ストーリー

阿波祭の夜、事業不振で夜逃げをしようとしていた紺屋の大和屋茂右衛門は娘お花の命乞いで一匹の狸を助けた。救われた狸の金長は丁稚の亀吉に乗り移って、忽ち大和屋の景気を盛りかえした。--ここは波を隔てた小松島の狸の世界。変化の奥儀に達した金長は、司家津田の六右衛門に正一位を貰うべく藤の木寺の鷹を供に出掛けた。六右衛門の娘鹿の子姫は金長に想いを寄せるが、川島作右衛門は嫉妬の炎を燃やし、言い寄る所を鷹に阻止された。鷹は姫から手渡された手紙を開ける。自分だと思いのほか親分金長へのラヴ・レターだったのでペシャンコになる。とに角ランデヴーの場所へ出掛けた金長は命の恩人大和屋へ恩返しする迄待ってくれと姫に打明けた。一方、作右衛門は六右衛門を欺いて、金長こそ津田家に伝わる魍魎の一巻を狙う目的で姫を誘惑する曲者だと焚きつけた。殺到する津田方の軍勢に金長は鰯に化けて海辺から危うく逃げ帰ったが、鷹は殺された。金長の子分達は大憤激、軍師新八は身内に廻状をまわして殴り込みの仕度を始めた。鹿の子姫は六右衛門に仲直りをすすめて自害したが、着々と軍備を進めている両軍にとって、もはや戦端を開くよりほかなった。いよいよ狸同志化し合いの珍妙な決戦が開かれる。が、その時屋島の禿狸が現われ仲裁した。今日は人間共が踊り狂う阿波祭の当日、狸も負けずに踊ろうではないかと、魍魎の一巻を拡げると忽ち起る三味の音。一同は今迄の喧嘩を忘れて、陽気に踊り出した。

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