狂宴

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解説

春秋プロ第一回作品。「混血児」「ひろしま」のコンビ八木保太郎(日の果て)と関川秀雄が原作構成、監督をそれぞれ担当している。脚本も「混血児」の片岡薫。撮影は浦島進である。出演者は「女の園」の望月優子、「秩父水滸伝」の三島雅夫、「旗本退屈男 どくろ屋敷」の東野英治郎、「ひろしま」の月田昌也、「蟹工船」の中原早苗のほか、俳優座の岸輝子、阿部寿美子、前進座の松山英太郎など劇壇人が出演している。

あらすじ

遠く稲田の向うに五重塔三笠山の霞む古都奈良も今はジャズに沸きかえっている。キャバレー“ボストン”の主人飛鳥米二郎と佐乃は先祖代々の田畑を抵当に増築をもくろみ、景気のうけにいっているが、子供の良吉も和子もこうした環境の中で次第に悪くなっていた。高校生の和子は見よう見まねにパン助の真似をしたり、ボーイ・フレンド達と十代の性典の実演をしたりして得意だった。佐乃は心配して和子を親戚の治助の家に預けるが、修学旅行をサボッてヤミ煙草のブローカー健と大阪で遊び歩く始末である。そこでサージャンと知り合った和子は情熱の一夜をホテルで過した。隣家の亀造一家は、駐留軍相手の女に部屋貸しない農家はない附近一帯の情勢の中で、一人頑張っているが、百姓特有の保守的な因業さは、娘の房子が修学旅行中米兵に暴行され、かけつけた人達が告訴しろといきまいても、「災難やさかい」以外口を開こうとなかった。米二郎は米日親善サーヴィス協会を作って更に大儲けを企て、キャプテンの口説き落しに健を使おうと思いついた。佐乃は健の下宿を訪れ、色仕掛けで頼みこんだ。だが隣室には和子がいた。忽ち嫉妬に狂った佐乃と和子の、母娘の乱闘が始る。--修学旅行以来、世の中に絶望した房子の水死体がウワナベ池に浮いていたのは、それから数日後の出来事だった。

1954年製作/111分/日本
配給:北星

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