母系図

劇場公開日:

解説

「母の罪」以来の脚本館岡謙之助、監督伊賀山正徳コムビによる東映母映画シリイズの一篇だが、浪曲物から今度は歌謡曲物に仕立てかえ、コロムビアと提携している。撮影は「早稲田大学」の西川庄衛、音楽は「壁あつき部屋」の木下忠司。「続々魚河岸の石松」の折原啓子、「急襲桶狭間」の龍崎一郎、「風雲八万騎」の小畑やすし、「日の果て」の神田隆「次郎長三国志 第五部 殴込み甲州路」の石井一雄、「子は誰のもの」の月丘千秋、などが出演する。

1953年製作/93分/日本
配給:東映
劇場公開日:1953年12月8日

ストーリー

昭和八年、鈴子は坂東三江紫の愛弟子として幸せな日を送り、師匠の養子信之と相愛の仲だった。三江紫は急病で死んだが、遺言として実子とし子が信之の妻と決められた。板挟みになって苦しむ信之の姿、鈴子はついに淋しく姿を消した。そして小さな母子ホームで、信之との子信一の誕生を迎えた。とし子と結婚して出世街道を進む信之に、旧友の新聞記者久保が鈴子の苦しい生活を話した。とし子は久保と一緒に鈴子を訪れ、子供をひきとろうという。惨めな父なし子の将来を考えた鈴子は、死ぬ思いで信一を手離した。歳月は流れ昭和二十七年。知事として時めく信之は、旅廻りの一座に加わる鈴子と再会した。が、彼女は舞台で病いに倒れ、信之の世話で信州の療養所に移った。信之の失脚を謀る岡部たちは、二人の間を醜聞として世間にひろめ、信一は美枝子との結婚を間近かに控えて父のために心を痛めた。久保の奔走で信之への世評も改ったが丁度信一の結婚式の日、鈴子は危篤に陥った。信之は凡てを人々の前に告白し、信一は晴着のまま信州へかけつけた。そして「お母さん」と呼ぶ息子の声に、鈴子は頬笑みを浮べて不幸な一生を終った。

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