母子鳩

劇場公開日:

解説

「母の罪」「二人の母」につぐ東映の浪曲母物シリーズ第三篇。原作は加藤武雄の古いヒット作「呼子鳥」である。スタッフ、キャストとも大体「二人の母」と同じだが、主演に「ひばり姫初夢道中」の宮城千賀子、助演の原保美、高田稔、千石規子などは新しい顔ぶれである。浪曲口演は三門博と天津羽衣。

1953年製作/96分/日本
配給:東映
劇場公開日:1953年2月5日

ストーリー

乳母お新の郷里をおとずれた成瀬志保子は、お新の息子省三に愛を感じたが、帰京後ふとした行きずりの男に犯され、妊娠する。牧師の父重行は、これを省三のしわざと誤解し、上京したお新にその子を引取らせる。子供は良吉と名づけられ、お新の死後は小学教員の同僚幸子と結婚した省三の手でそだてられた。歳月がながれ、今は七尾商事の社長七尾茂樹の後添いに収まった志保子の許へ、かつて彼女を犯した名もしらぬ男--松井が出現する。彼は過去の秘密をタネに志保子を脅迫する一方、幸子にも良吉は省三と志保子の子と告げ口する。誤解がうんだ思わぬゴタゴタから良吉は家出し、後悔した夫婦の必死の捜索にもかかわらず行方がしれなかった。偶然にも彼は松井の情婦ルミに救われていた。良吉が志保子の子と知った松井は、こんどは七尾をユスる材料にしようと計るが、良吉ににげられる。失敗にいかった松井は再びつかまえた良吉を焼ビルの倉庫に監禁する。志保子は単身くだんの倉庫にむかうが、逃れでた良吉が、驀進してくる列車にも気づかず、鉄橋へ走るのを見た。しかし「良吉はあなたの子です」と叫ぶ志保子の声に、松井は身をすてて子供を救った。

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スタッフ・キャスト

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