姉さん女房
劇場公開日:1960年9月27日
解説
「バナナ」の斎藤良輔の脚本を、「サラリーマン御意見帖 男の一大事」の丸山誠治が監督した明朗編。撮影は内海正治が担当した。
1960年製作/76分/日本
原題または英題:Ten Duels of Young Shingo -Part4
配給:東宝
劇場公開日:1960年9月27日
ストーリー
野々宮かおると広吉は、四つ違いの夫婦、かおるは姉さん女房である。新進家具デザイナーのかおるは家具会社“双葉商会”のドル箱、広吉は倒産寸前の広告会社に勤める安サラリーマン、何かにつけて広吉はかおるにコンプレックスを抱いている。重要なスポンサーの広告をしくじってフイにした広吉にかおるが名案をささやいた。翌日広吉は“双葉商会”の片山社長を訪ねると、かおるを辞めさせるとおどして一年分の広告契約をとった。得意になった広吉は同僚と飲み歩いて、かおるに待ちぼうけをくらわせた。広吉とバーの女給波子との様子がただごとでない、と聞かされたかおるは、その夜からセックス・ストに入った。得意先の箱根招待に出かけるのも、今は不安だった。かおるは留守の間、姪の女子大生典子に広吉の浮気を探偵させることにした。典子は広吉を尾行してみていささか失望した。広吉は田舎の許婚を嫌う波子のために、波子の父の前で一日亭主になっていたのである。広吉が典子の顔を知らないのを幸い、典子は広吉を誘惑した。テープレコーダーの仕掛けを知らない広吉は、調子に乗ってかおるの悪口を蝶ってしまった。かおるは勿論むくれ、実家に帰ってしまった。広吉はけんめいに謝った。かおるはパリの国際家具見本市へ行こうという、かねてからの片山社長の誘いを受けてフランスにゆく、と言ってアパートを出た。意地を張り合う二人を見て典子は後悔した。羽田出発当日、典子とかおるの妹和枝はかおるの目前で広吉の悪口を並べた。シュンとするかおるを、片山がかかえるようにつれ去った。ションボリとヤケ酒をあおる広吉のもとに間もなくかおるが駈け戻って来た。典子が部屋から追い出されたのは言うまでもない。